橋下最高顧問離党!松井大阪府知事も「執行部は永田町病」!維新分裂か
維新の党最高顧問の橋下徹大阪市長(46)と顧問の松井一郎大阪府知事(51)が27日、ともに離党する意向を表明し、松野頼久代表(54)に離党届を提出した。維新は、山形市長選(9月13日投開票)への対応をめぐり、柿沢未途幹事長(44)への辞任要求が高まり、橋下氏に近い「大阪系」国会議員と、松野代表ら非大阪系議員の対立が激化。橋下氏は同日、柿沢氏の辞任は不要と党幹部に伝え、松野氏も柿沢氏の続投を決めた。しかし、大阪系議員の中には、松野氏の決定に対して不満の声もくすぶっており、党分裂の可能性も出てきた。
午後2時からの大阪市役所での定例会見に出席した橋下氏は、いつも通りの落ち着いた様子で言い放った。「2人が身を引けばそれでいい。最高の解決策ですよ」
この日午前、先に離党を表明した盟友・松井氏に続く、国政との“手切れ”宣言。離党理由として大阪府知事、大阪市長のダブル選を重要視したことを明かした。「そこに集中するために、僕と松井知事は、大阪の地方政治に軸足を移す」。もう一つ重視したのは、国会で審議中の安全保障関連法案。「日本にとって重要な局面。内紛をやっている状況じゃない」と訴えた。
維新は、党対応が決まっていない山形市長選で特定の立候補予定者を応援した柿沢幹事長をめぐり、松野代表ら非大阪系議員と大阪系議員が対立。松井氏はこの日も「党全体を敵に回すわけではないが、今の執行部のやり方は完全に永田町病にかかっている」と厳しく批判した。
ただ、橋下氏は、一緒に離党する動きもあった一部大阪系議員に「党を割るような話ではない」と同党にとどまるよう説得。自身が身を引くことで騒動の幕引きを図ったが、党運営に対する大阪系議員の反発が収まる見通しは立っていない。
大阪系筆頭格・馬場伸幸国対委員長は、今後の対応について「大阪は一致団結して動くという確認ができたが、それ以外の方はどう動くか分からない」と非大阪系をけん制した。この日午後行われた、大阪系議員約10人の会合の中では「離党するべきでは」との声も上がり党分裂を回避できるか不透明なままだ。
「ダブル選が終われば党を分けるのか?」との質問に橋下氏は「その時の政治状況で、いま考える話じゃない。先のことは分かりません」と、否定はしなかった。