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【芸能・社会】

「花火」映像化で世界へ 来年、ネット配信 又吉も興奮

2015年8月28日 紙面から

芥川賞受賞会見後「火花」を手にピースする又吉直樹=東京・内幸町で

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 第153回芥川賞を受賞したお笑いコンビ「ピース」又吉直樹(35)の小説「火花」が初めて映像化されることが決まった。来年、世界配信される。又吉の所属事務所の吉本興業とインターネット映像配信「Netflix」がタッグを組みプロジェクトを進める。又吉も「早く見たい!」と興奮を抑え切れない様子。日本で社会現象となった「火花」狂騒曲が、いよいよ世界で共鳴する。

 「火花」は又吉の本格小説デビュー作で、主人公の売れない若手芸人・徳永と、奇妙な先輩芸人・神谷との交流を描いた物語。「火花」を出版する文芸春秋によると、累計発行部数は現在239万部に達している。

 好調な本の売れ行きとともに、ドラマ化や映画化が話題となっていた。水面下では映像化権の激しい争奪戦が繰り広げられていたが、まずはネット配信という形でリードしたのがNetflix。世界中に会員を有する同社と、6000人を超えるタレントを抱え、年間5000本の映像コンテンツ制作を行い海外にも提供している吉本興業の強力タッグで「火花」を世界へ送り出す。

 又吉も「どうなるのか僕も楽しみです。早く見てみたいです!」と大いに期待している。

 配信される映像が連続ドラマのようになるのか、長編映画のようになるのかは未定。監督や又吉自身の出演を含むキャストも発表されていない。24日に東京都内で行われたイベントで、映画監督も務めるお笑いコンビ「品川庄司」の品川祐(43)が「又吉先生に土下座してドラマ化させてもらう」と語るなど、「火花」映像化は常に話題の中心となっている。今後、名乗りを上げる俳優や監督が現れるかもしれない。

 Netflix日本法人のグレッグ・ピーターズ社長は「日本にたくさんあるストーリーの中でも、『火花』をぜひ映像化したいと思っておりました」と狙い通りの“落札”ににんまり。さらに「日本、そして世界で配信できることになったのを心よりうれしく思っています」と大喜びしている。

◆「吉本」と「Netflix」タッグ

 <Netflix(ネットフリックス)> 世界最大級のインターネット映像配信サービス会社。月額定額制で、オリジナルドラマや映画、ドキュメンタリーなどを提供する。スマートフォンやタブレット、パソコンなどネットに接続できれば、ほぼどのようなスクリーンでも視聴が可能。米カリフォルニア州に本社。会員数は7月現在で50カ国、6500万人以上。日本では9月2日からサービスが開始される。

 

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