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1万人のPC操作ログを分析、VDI構築で見せた大阪ガスのデータ活用の凄み
大阪ガスが日本有数の規模となる、社員約1万人を対象としたVDI(仮想デスクトップ環境)の構築に動き出していることが判明した。
2015年10月から毎年2500台ずつ、4年がかりで、現在使っている合計1万台のパソコンをシンクライアントに入れ替えるという。代わりに1万人の社員には、手元にパソコンがあるかのようなアプリケーションの利用環境を遠隔のサーバーから提供できるVDIに移行を促す計画を立てている。その準備を2014年度から着々と進めてきた。現在、2015年10月の移行開始に向けて、最終確認に追われている。
1万人規模のパソコンをシンクライアントに切り替え、VDIで滞りなく業務をこなせるようにするには、それ相応の規模のサーバーを用意しなければならない。果たして、その数は何台が適性なのだろうか。
その答えを正確に知るには、まずは社員1万人のパソコンの利用実態を正しく把握しなければならない。言うは易しだが、この調査はそう簡単にできるものではない。
利用実態を正確に把握し、過剰投資を避ける
VDIの構築前に「1万人規模の社員の全操作ログを1年分、データ分析した例は、他業界を見渡してもほとんどないと聞いている。普通は一部の操作ログから全体を“推定”してサーバー台数を決める。だがそれでは正確ではないので、余裕を見すぎて結果的にオーバースペックになりかねない」。VDIプロジェクトを主導する情報通信部インフラ技術チームの鈴村圭史氏はそう語る(図)。
手元に正確なパソコン利用実態の数字がないと、どうしてもIT業者の言いなりになってしまい、必要以上のサーバーを買わされることにもなりかねない。これではコストが跳ね上がってしまう。
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