チョン・ヒョン(19)が全米オープン(8月31日開幕)を前に出場した男子プロテニス(ATP)ツアー大会で初本選2連勝を走った。
チョン・ヒョンは25日、米国ノースカロライナ州ウィンストンセーラムで行われたATPツアー「ウィンストンセーラム・オープン」(賞金総額61万6210ドル=約7400万円)男子シングルス2回戦で、第9シードのブノワ・ペール=世界ランキング41位・フランス=に2-0(6-1、6-4)で完勝した。チョン・ヒョンが下部ツアーのATPチャレンジャーツアーでなくATPツアーで2連勝したのは今回が初めて。世界ランキング40位圏の選手を相手に勝利を挙げたのも初めてだ。
チョン・ヒョンは今季、ATPチャレンジャーツアーの大会で連勝して一気に世界ランキングを2けた台にまで引き上げたものの、「強豪」には弱かった。今年3月のマイアミ・オープン1回戦で当時50位だったマルセル・グラノイェルス=スペイン=に勝った以外、自分よりランキングが高い選手には負け続けていた。試合内容も相手のペースに引っ張られたり、終盤に逆転を許したりするケースが多かった。
だが、全米オープン出場を前に出場したこの大会では違っていた。第1セットを1ゲームだけ許して制したチョン・ヒョンは、第2セットでも最初の3ゲームを立て続けに取ってリードした。途中、ゲームスコア4-4と追い付かれたときも動揺せず、相手サーブのゲームをブレイクし、59分間で勝負を決めて「強豪コンプレックス」を振り払った。
チョン・ヒョンは試合後、「体の調子も良い。全米オープンが楽しみ」と語った。
チョン・ヒョンは通算6回目のツアー勝利を挙げ、全米オープンでの「メジャー初勝利」が現実味を帯びてきた。チョン・ヒョンは今月、シティ・オープン(米国ワシントン)、ロジャーズ・カップ(カナダ・モントリオール)、ウエスタン・アンド・サザン・オープン(米国シンシナティー)に続き、4週連続で全米オープン・シリーズ(全米オープンと同じハードコートの大会)に出場し、試合感覚を磨いてきた。これらの大会開催地4カ所は全て、全米オープンが開催されるニューヨークとの時差がなく、体調も万全だ。
チョン・ヒョンは今大会準々決勝で台湾のルー・イェンシュン=106位=と対戦する。今年5月のソウルオープン・チャレンジャー大会準決勝で破ったことがある選手だ。