南北協議:劇的合意、海外メディアの反応は

ワシントン・ポスト「韓国の勝利」
朝日新聞「内容があいまいな合意」

 韓国と北朝鮮の高官級協議での合意について、海外メディアは「北朝鮮に対する韓国の原則的な対応が成果をもたらした」との見方を示した。

 米紙ワシントン・ポストは「地雷による挑発に対し、確実な成果を得ることはできなかったが、韓国の勝利と考えてよい。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が再び挑発せず、離散家族の再会事業も再開すると約束した」と報じた。一方、ウォール・ストリート・ジャーナルは「差し迫った衝突の危機は回避できたが、金正恩体制の下でも北朝鮮の挑発のシナリオはほとんど変わっていない」と報じている。

 中国の国営メディア、環球時報の電子版「環球網」は「武力衝突に発展する可能性もあった朝鮮半島の緊張状態が緩和された。『非正常的な事件』が起こらなければ拡声器による(北朝鮮向けの宣伝)放送を中止するという文言が合意文に盛り込まれたため、北朝鮮の今後の挑発を抑制する効果が生じたのではないか」と評した。

 朝日新聞は「地雷が爆発する事件を起こした主体や、具体的な再発防止に関する内容もなく、北朝鮮が犯行を否定する余地を残した、あいまいな合意になった」と報じた。

 一方、米国国務省は定例記者会見で「米国は南北の合意内容について歓迎する。韓半島(朝鮮半島)の平和や安定の下支えとなる南北関係の改善に向けた、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領のたゆまぬ努力を支持する」とコメントした。

 中国外務省の華春瑩報道官は「南北双方が長時間の交渉の末、緊張状態を緩和し、南北関係改善に向け合意したことを歓迎する」と述べた。また、日本の安倍晋三首相は、参議院特別委員会で「南北間の接触で合意に達したことを歓迎する。北朝鮮が挑発を自制し、今回の合意が地域の緊張緩和や懸案の解決につながっていくことを期待する」と述べた。

ワシントン= ユン・ジョンホ特派員 , 東京= ヤン・ジヘ特派員
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