登録 : 2015.08.04 22:37 修正 : 2015.08.06 22:21

 若年層でニートの割合15.6%に達する
 33カ国のうちトルコ·メキシコの次
 「質の悪い働き口」の増加で求職放棄
 就職への敷居高く“長期ニート”も
 「若者の雇用の質的な改善急がれる」

 韓国の若者のうち、仕事を持たず、学校教育や職業訓練を受けていないなど、事実上働く意欲がない状態にある“ニート”の割合が、経済協力開発機構(OECD)33カ国のうち3番目に高いことが分かった。

 4日に発表されたOECDの資料によると、2013年基準で韓国の若年層(15〜29歳)のうち、ニート(NEET/Not in Education、Employment or Training)の割合は15.6%(2013年基準)と集計された。これはOECD加盟国の平均(8.2%)より7.4%ポイント高い数値だ。

 OECDが定義したニートとは、現在正式な教育を受けておらず、労働市場からも除外されており、職業訓練にも参加していない若年層を指す。韓国よりニートの割合が高い国はトルコ(24.9%)とメキシコ(18.5%)だけだ。米国(10.8%)、英国(8.7%)、フランス(6.8%)、ドイツ(5.6%)、日本(4.6%)など主要加盟国の多くは、韓国よりもニートの割合が低かった。

OECD主要加盟国の“青年ニート”の割合(2013年基準、単位%、資料:OECD)//ハンギョレ新聞社
 韓国で若者のニートの割合が高い理由は何か?大学進学率は、他の国に比べて高い方なのに、非正規雇用など雇用条件が悪い働き口が増えるにつれ、青年たちの求職意欲が薄れているという分析が出ている。

 韓国の大学進学率は1990年代には40%前後だったが、2000年代半ば以降、80%前後を維持している。 10人のうち8人は、大卒者ということだ。教育水準が高く、仕事に対す求職者の理想が高くなる一方で、非正規中心の雇用が増えたことで、最初から求職を諦める場合も多くなっている。

 実際、現代経済研究院が1月に刊行した報告書「若者ニートの特徴と示唆する点」によると、昨年の若者ニート(163万3000人)のうち、56.2%は最初から求職を諦めたことが分かった。彼らの多くは家で時間をつぶしていると答えた。ニートは就職の経験がないか、就職をした経験があっても長く勤務できず、途中で辞めた事例が多かった。就業経験があるニートの実状を調べると、1年以下の契約職(24.6%)や一時労働(18%)などの形で働いていた割合が高かった。就職への敷居が高いため、未就業期間が1年以上続く“長期ニート”も43%に達した。

 キム・グァンシク現代経済研究院主任研究員は「就職に失敗したり、就職に成功しても『質の悪い働き口』を経験したことで、若者たちが求職を諦めたり、就職への関心を失う現象が現れている」と述べた。

 OECDも「韓国は非正規労働者の割合が高く、ニートの割合が相対的に高い」とし「若者の失業率が他の国に比べて低いが、2012年末以降、徐々に増加傾向にあることは、韓国の労働市場が直面している課題」だと指摘した。

 OECDの指摘通り、韓国の青年失業率は増加傾向にある。 2010年から2014年まで7〜9%だった若者の失業率は今年に入って11.1%(2月)、10.2%(4月)、10.2%(6月)の2桁を示している。全体就業者で若者層が占める割合が減少し、2000年の23.1%から昨年は15.1%に低下した。キム・グァンシク主任研究員は、「労働条件に不満を持っていて、労働市場から離脱したニートがかなりの割合を占めているだけに、若者の雇用を質的に改善しなければならない」と強調した。

世宗/キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-08-04 19:29

http://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/703108.html 訳H.J

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