今日の明け方、私は宇宙の果てに立っていました。
嘘をつくな、と言う方もいるとは思いますが、私は私なりの考え方を用いて、宇宙の果てに立っていたと断言できます。
これからこのブログでは宇宙のことについて書くと、先日の記事では高らかに宣言をしました。それをいきなり撤回するほどの度胸も愛嬌も、私には不足しているので、今日もまた、宇宙をテーマについて書こうと企んでいます。
宇宙なんて、難しいという意見をブクマで幾人かの人にコメントしていただき、ひょっとしてテーマを無造作に決めたのは、早まったかもしれないと思いながらも、私は前回の記事をつらつらと読み返してみました。
するとなんと、私の文章の固いこと、この上ない事実に気づいたのです。
まるで余所行きの服を着せられた、坊ちゃんです。
よく小説を書き始めた頃に言われた言葉、お前さんの文章は固いんだよ、というのをまざまざと思い出させてくれました。
四角四面の文章から、角ばった単語を並べ立てているのだから、笑えます。宇宙が難しいのではなくて、私の文書を理解するのが、難解だということに、今更ながらに気づいたのです。
ただしふざけると、文章は取り返しがつかないほど崩壊します。
組み立て直すこともできないほどに、崩れてしまうわけです。
だから仕方なく、今朝方、宇宙の果てに立った話から始めることにしたのです。
私は亡くなったオフクロの夢を見ました。
夢の中には、まるで大型スーパーのような、巨大な建物がありました。その外周を私は意味もなく歩いています。そして私はそこでオフクロを見かけたのです。
オフクロを発見した瞬間に、大型スーパーは病院だと定義されます。
病院だと定義されたにもかかわらず、なぜか風船を持った子供たちが歩いていたりするのですが、夢とはそういった矛盾をはらんだ展開を見せるものだと、私は私の夢の中で考えたり、決めつけたりしています。
私はオフクロに質問します。
「ここで何をしてるんや」
「家に帰るつもりや」
オフクロは私にそう答えたあと、先へ急ごうとします。
久しぶりに会ったのに、私のことが懐かしいとか、思わんのかい、とか憤りながらも、私はオフクロの手を取って、人にぶつからないように誘導してやろうとしました。
そのときの私はもはや、感動のるつぼです。
ただし、オフクロに会えたことに、ひたすら感動していたわけではありません。
私のほうも、夢の中ではやや感覚が鈍っています。オフクロに会ったことよりも、魂というものが、本当にあったのだ、みたいな素直でバカ正直な感情の高揚を味わっていたのです。
これは大発見でした。
夢以外での私は無神論者で、魂などクソくらえ的な考え方をした、罰当たりです。
それがオフクロの魂と手をつないで、喜びに震えているのですから、私にとっては大事件と言えるような出来事です。
ただしオフクロはすぐに消えます。繋いでいた手も、もはやそこにはありませんでした。残念であり、ひたすら手持無沙汰な私は、オフクロと手を繋いでいた自分の手ひらをじっと、凝視しました。
そこには何か、暗号のような図形が記されていました。私の注意は、今度はその図形へと飛んでしまいます。
そこで目が覚めました。
宇宙の果てからの帰還です。
脳と宇宙というのは、何らかの深い因果関係で結ばれている、という説があります。何も私が勝手にほざいている仮説ではなくて、至極まっとうな研究者の方の意見です。
それからすれば、私は紛れもなく、今朝方、宇宙の果てから帰ってきたことになるわけです。
実は宇宙にも、入れ物があります。
宇宙が存在しているのは、「無」の状態の内側です。この「無」の状態と宇宙を混同するから、宇宙の果てというものをイメージしにくくなるわけです。
始まりの宇宙は「無」の状態の内側に存在し、原子よりも更に小さかったのです。それがビッグバンとインフレーションによって、一気に膨張します。
そのとき、時間と空間が生まれたのだと言われています。
だから宇宙にはれっきとした果てが存在します。しかも膨張はさらに加速しながら、現在も続いていることが観測によって証明されています。
宇宙はもっともっと、大きくなろうとしているわけです。
それにつれて、銀河間の距離も増していることが、わかっています。
ではなぜ、銀河の中では、星と星との距離が極端に変わらないのでしょうか。
それは重力の仕業です。
宇宙を構成する物質のうち、解明されているものが全体の4~5%ほどで、残りの95~96%は、在ることは分かっているが、人類が知り得ない物質とエネルギーで出来ています。
それらはダークマター(暗黒物質)と、ダークエネルギー(暗黒エネルギー)と呼ばれています。
現在、ダークマターは宇宙全体の23パーセントほどで、残りの70%以上は、ダークエネルギーが占めています。
このうち、ダークマター(暗黒物質)は重力を持っているため、銀河を形成する一番の要因ではないかと言われています。
まるで鎖のように、近しい星を繋いでいるわけです。
その他にも、銀河の中心に存在するブラックホールも銀河形成の一因であることは、間違いのないことでしょう。
ブラックホールというのは、極限まで重力が高まった星の残骸です。その強い重力で、近くの星の行方までを左右しているのかもしれません。
ではなぜ、銀河同士がどんどん離れていってしまうのか。
ダークエネルギーという、とてつもないパワーを持ったエネルギーのせいです。
ダークエネルギーは、重力とはまったく逆の力を特徴として所持しています。しかもダークエネルギーの宇宙での占有率は、強烈な勢いで増えているのです。
そのせいで宇宙は膨張を続けています。
このままの勢いでダークエネルギーが増え続ければ、宇宙に存在するすべてのモノが、原子レベルで引き裂かれるのではないか、という予測まであるくらい、猛烈なパワーを持ったエネルギーです。
この理論はビッグリップと言って、宇宙終焉の一つのシナリオとして数えられています。
どちらにしても、気が遠くなるほど、未来の話ではありますが。
というわけで「宇宙の果て」を簡単に定義すれば、それは「意識の果て」とイコールで結ぶことができます。宇宙そのものが、ある種のエネルギーの塊です。意識をエネルギーの最たるものだと考えれば、意識の果てこそが、宇宙の果てになるわけです。
ゆえに夢の中に立ったとき、そこは紛れもなく、宇宙の果てに立っていると考えても、あながち間違いではないということです。
ところで宇宙の果ての代わりに、「無」の状態とはなんぞや、という新たな疑問が、今度は生まれただろうと思います。けれどもそれはまた、次の機会に譲ります。
今回の記事を書き終えまして、つらつらと読み返してみたところ、やっぱり固い。どうしようもなく、私の文章は固いままです。
努力して、殻をぶち割りたいと考えていますので、今しばらく、この固い文章とお付き合いしてもらえたら、幸いです。
最後まで読んでくれて、本当にありがとうございました。
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