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 地域政党「大阪維新の会」代表の橋下徹大阪市長は27日の記者会見で、11月22日の大阪府知事、大阪市長のダブル選挙に、独自候補を擁立すると正式に表明した。知事選候補には松井一郎知事(大阪維新幹事長)の名を挙げ、「松井さんの意向次第だが、代わる人はいない」と語った。市長選は「議員出身が王道」とし、大阪維新の地方議員や地方議員出身の国会議員から選ぶ方針を示した。

 橋下氏は当初、市長選について「自民や公明は(市議会の)万年野党じゃなく、与党になって市政の責任を持ってもらいたい」と擁立を見送る可能性に言及していた。だが、自民党が提唱した大阪戦略調整会議(大阪会議)をめぐり、自民党と衝突。市議団を中心に擁立を求める声が強まり、方針を転換した。橋下氏は「自民党には任せていられない。大阪は不幸になる」と述べた。

 市長選候補者は内部では、橋下氏側近で市議から衆院議員に転じた吉村洋文氏のほか、複数の府議、市議の名前が挙がっている。

 知事選候補に「指名」された形の松井氏はこの日、記者団に「熟慮に熟慮をしている」と明言を避けた。橋下氏は12月の任期満了での「政界引退」を表明している。離党表明翌日の28日にも、昨年の衆院選に備えて自らを代表者として設立した衆院大阪3区の党支部の解散を届け出る予定だ。