南北協議:「謝罪」口にしたことない北が遺憾表明

軍事挑発後にとぼける北の悪い癖
局地的挑発など3000回繰り返すも「しら」切り、まず抵抗
計画的だった延坪海戦を「偶発的武力衝突」と表現

■大統領府奇襲の4年後に「すまない出来事」

 北朝鮮が初めて韓国側に遺憾の意を表明したのは1972年5月だった。金日成(キム・イルソン)主席は当時、極秘訪朝した李厚洛(イ・フラク)韓国中央情報部(KCIA)部長に対し、4年前に発生した「大統領府(青瓦台)襲撃未遂事件(1・21事態)」について「非常にすまない出来事だった。内部の左翼盲動分子の仕業で、決して私の意思や党の意思ではなかった」と語った。キム・スン元統一部長官政策補佐官は「挑発行為をしたトップが、まるでひとごとのように弁明した。それも、(72年7月4日の)南北共同声明発表を前に、友好的なムード作りのために渋々述べた言葉だ」と語った。

 76年8月18日に板門店で発生したポプラ事件(共同警備区域〈JSA〉内のポプラの木を切ろうとした米軍の陸軍士官2人を朝鮮人民軍が殺害した事件)について、金日成主席は国連軍司令官あてに「遺憾に思う」と口頭のメッセージを送った。この事件で士官2人を失った米軍が韓半島(朝鮮半島)に戦闘爆撃機大隊と航空母艦を派遣、仕方なく鎮静化に腰を上げたものだった。

■計画的な軍事挑発しておきながら「偶発」

 96年9月の江陵潜水艦浸透事件直後、北朝鮮は「100倍、1000倍報復する」と脅したが、同年12月には「甚大な人命被害を招いた潜水艦事件に対し深い遺憾の意を表する」という外務省報道官声明を発表した。北朝鮮の武装工作員掃討作戦が49日間にわたり行われ、北朝鮮の軍事挑発であることが発覚したからだ。

 このほど映画化された第2延坪海戦(02年6月)直後の閣僚級会談で、北朝鮮側のキム・リョンソン団長は韓国側代表に「西海(黄海)で偶発的に発生した武力衝突事件に対し遺憾に思う」という電話通知文を送ってきた。これは、自分たちが計画して奇襲攻撃した事件に「偶発的」という表現を使ったものだ。また「南北双方は共同で努力していくべきだ」と述べたため、「誠意がない」と批判された。

李竜洙(イ・ヨンス)記者
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