■スパコン世界ランク115位
米IBM製の人工知能型コンピューター「ワトソン」が脚光を浴び、再び注目されているスーパーコンピューターでも、韓国国民の不安が募っている。7月に発表された世界のスーパーコンピューターの解析能力を競う「Graph500」で、ソウル大に設置されているコンピューターが115位にランクイン。かつて民主党の蓮舫議員の「2位じゃだめなんでしょうか」発言で物議を醸した日本の「京」が1位を獲得したこともあり、両国の差が浮き彫りになった。
ただ、ITの人材不足については日韓とも同じ悩みを抱える。7月21日配信の中央日報日本語版が韓国経済新聞の報道として伝えたところによると、ソフトウエア専門の修士・博士級の新規の人材需要は5万7010人なのに対し、供給は1万人以上不足するという。韓国政府は経済革新3カ年計画の革新課題として海外優秀人材の誘致に取り組んでいるが、インセンティブが少なく実効性がないという指摘が出ている。
日本でも、大型のシステム開発案件が増えており、IT技術者の人材不足が深刻だ。このため、従来のインドに加え、国を挙げて人材育成に取り組むベトナムの技術者を獲得しようという動きもある。国内、国外を問わずいかに優秀な人材を獲得できるかが、日韓対決の鍵を握りそうだ。(S)