春野ユリ - キーパーソン,仕事術 10:00 PM
画一的なチームと多様なチーム、どちらを目指すべきか
最近私は動画サイト「VICE」で2008年以降の北朝鮮に関するドキュメンタリーを見ました。そして、ジャーナリストのShane Smith氏のコメントに私は固まってしまいました。
彼いわく「この国は世界一画一的な国民を作ろうとしている」と言うのです。
確かに、共産主義ではそれが目標なのかもしれません。私はこれを自分自身のことと結び付けて考えてみました。
私たち「Buffer社」には一連の価値基準があり、それに大いに基づいて仕事をしています。それはチームにとっても私個人にとっても充実した人生を生きるのにとても役立っていると思います。Buffer社はこうした価値基準に則って人を採用したり解雇したりしていますし、最近数年にわたり適応してきた社則にも私は大変満足しています。自分たちの価値基準に関してはほとんど妥協しないできました。
人の採用に関しては、Sahil Lavingia氏の言葉をチームメンバーやそれ以外の人たちと共有しています。
最初に説得にかける時間が少ないほど、後でより多くの時間を説得に費やすことになるだろう。
そのため、Buffer社はこの点において「画一性の高いチーム」を作ろうとしているとも言えます。願わくば、自己選択の結果成立したチームであって、私たちの価値基準を良いと思わない人を強制的に別の色に染めることのないチームであってほしいのです。
画一性はコンセンサスを生みだせる
私の信条は、チームとしてメンバーの画一性が高ければ高いほど、明らかに全員で綱の同じ端を引っ張ることができます。
常に反対意見を唱える人がいたり、自分のやり方を批判する人がいると、何も成し遂げることができなくなります。特にとても小さなスタートアップの場合はそうです。
多様性はイノベーションにつながる
コインの表側が画一性だとすると、そのコインの裏側では、多様性がイノベーションに火をつけます。
私は以前、こう言われたことがありました。「チームの中に君のアプローチに強く反対する人が何人かいるのは良いことじゃないか」、「私は自分の意見に激しく反対する人がチームに常にいるのが好きなんだ。彼らのおかげでより良い考えが見つかるからね」。
意識的にか無意識にか、私はそういう意見には距離を置いてきました。
今となっては、どちらが正しいのかよくわかりません。
どちらが正しいアプローチか
Buffer社の社員たちは素晴らしい議論をして誰もが自分の考えを恐れずに発表しますが、それでも徹底的に論争したり激しい口論はしません。そんなことをしたら本物の喧嘩になってしまうからです。
画一性か、多様性か。どちらを取り入れるべきか私には確信が持てません。おそらくバランスの問題なのだとは思いますが、チームがどれくらい画一性や多様性を持つべきか考えてみるのは興味深いことです。あなたはどう思いますか?
Homogenous vs Diverse Teams: Which Should You Aim For?|Buffer Open
Leo Widrich(訳:春野ユリ)
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