宮内庁担当 伊藤和也、島康彦
2015年8月27日11時26分
戦後70年にあたり、皇太子ご一家や秋篠宮ご一家は戦争関連の展示会や行事に足を運びました。天皇、皇后両陛下の平和への願い、戦没者慰霊への思いは次世代、孫の世代に引き継がれようとしています。
皇太子ご夫妻と長女愛子さま(13)は8月22日、東京都千代田区の日比谷図書文化館で開催中の特別展「伝えたい あの日、あの時の記憶」を鑑賞しました。
戦後70年にあたり、戦中・戦後の暮らしぶりを伝えようと、いずれも都内にある昭和館(千代田区九段南)、しょうけい館(同)、平和祈念展示資料館(新宿区西新宿)が合同で企画したものです。
この日、会場では、鹿児島大空襲で7人の家族を亡くした春成幸男さん(90)、父親がシベリアなどで過酷な抑留生活を送った俳優の石丸謙二郎さん(61)、漫画家・妖怪研究者として知られ、戦時中に南方ラバウルで負傷した水木しげる(本名・武良茂)さんの長女原口尚子さん(52)が講演しました。
皇太子ご一家は聴講しませんでしたが、講演終了後に3人と懇談しました。貴重な機会でしたが、残念ながら、報道陣に公開されたのは冒頭のみ。事後に春成さんらに懇談の様子を聞きました。
春成さんは1945年6月17日、米軍のB29爆撃機が鹿児島市に焼夷弾(しょういだん)を投下した「鹿児島大空襲」で、両親や姉、妹ら家族7人を亡くしました。市によると、この空襲の犠牲者は2316人。終戦までに8回の空襲を受け、死者数は計3329人に及びました。地方都市で最大規模の被害を出したことはあまり知られていません。
春成さんの話をご一家は熱心に聞いていたといい、皇太子さまは「大変でしたね」と声をかけたそうです。春成さんは「皇太子さまに家族のことを報告できたのが、何よりの供養になりました。帰ったら仏壇に報告します」と話していました。
原口さんによると、父・水木しげるさんの妻・武良布枝さんの自伝をもとにしたNHKの連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の話題にもなったそうです。皇太子ご一家は家族で放送をみていたようで、雅子さまが「見ていました」と伝えたということです。
皇太子さまは、ドラマの中で原口さんをモデルにした登場人物・村井藍子(あいこ)と、ご自身の長女・愛子さまとが同じ名前だということに触れ、「原口さんは、あいこという名前でしたね」と話し、愛子さまはにこやかに笑みを浮かべていたそうです。
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朝日新聞社会部
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