<仙台いじめ自殺>市教委が臨時校長会
仙台市立中1年の男子生徒=当時(12)=が昨年秋、いじめを苦に自殺した問題で、市教委は22日、臨時の市立学校合同校長会を宮城野区の市教育センターで開いた。小中高など全192校の校長ら約200人にいじめの未然防止や組織的な対応の徹底を求めた。
冒頭、亡くなった男子生徒に出席者が黙とうをささげた。大越裕光教育長は「最悪の結果を招いたことを重く受け止め、再発防止に努めたい」と述べた。
教職員向け緊急アピールも発表。男子生徒が数カ月間受けたいじめに関し、学校の対応が不十分だったことを認めた上で「決して一人ではなく、学校で情報を共有し、組織的に対応してほしい」と呼び掛けた。
さらにいじめの緊急点検を行うよう指示した。いじめ件数のほか、被害を受けた児童生徒のケアや保護者への状況説明をしているかどうかなど10項目について、教職員から聴くなど調査して9月4日まで報告するよう求めた。
会議は市教委幹部が指示を伝えるのみ。質疑応答はなく約30分で終わり、多くの校長が取材には一様に口を閉ざした。ある中学校長(60)は「いじめ対策をいかに効果的に講じるかが大切だ」、別の中学校長(60)は「いじめはどの学校でも起こりうる。気を引き締めたい」と話した。
2015年08月23日日曜日