記事

【詳報】「どこまでお人よしなのだと批判されても仕方がない」金銭トラブルで離党の武藤貴也議員が会見

1/2
26日午後、武藤貴也議員(衆院・滋賀4区)が記者会見を開いた。武藤議員は未公開株をめぐる金銭トラブルを『週刊文春』に報じられ、自民党を離党していた。

武藤議員は、「後輩であり友人である"A氏"」に、1億円に上る資金を渡していたことを明かし、証券会社の得意顧客でもあるB氏から、事業に行き詰まったというA氏の損失補てんのための株式投資を持ちかけられたという。A氏とB氏同士も旧知の間柄であったことなどから信頼に足ると判断、秘書が口座を提供するなどしていたと説明した。

また、『週刊文春』が報じた、武藤議員によるものとされるLINEの文面にある「正直証券会社からもうちが国会議員のために枠を抑えてるのとが一般にしれたら大変だと言っています。その辺呉々も注意して下さい。」(原文ママ)については、文面が自らのものであることを認めた上で「A氏に対し国会議員が枠を押さえていると言って資金集めをすることは事実と異なるので、そのような表現を使ったり、私の名前を使わないようくれぐれも注意してくれ」という主旨であり、LINEだけでなく、電話でも伝えていた内容だと説明。「一般に公開されるやりとりでは無いため、乱雑な、誤解を招くような表現になってしまっていた。反省している」と述べた。その一方で『週刊文春』の報道に対しては「あたかも私が資金を集めたと断定している」と、事実と異なる部分があるとの認識を示した。

武藤議員の冒頭発言

niconico
niconico 写真一覧
8月19日発売の週刊誌に新規公開株に関する記事が掲載されました。

本件をめぐる事実関係については後述いたしますが、まず今回の件につき、これまで私を支援していただいてきました地元の滋賀の皆様、また今回、ご迷惑やご心配をおかけしましたすべての皆様に、心からおわびを申し上げたいと思います。

関係各位より、本件につきまして自分自身の言葉で、より詳しい事実関係を説明すべきではないか、というお声を多数頂戴いたしました。私としても、この記事が出た瞬間に、記事には書かれていない真実を公開しようと思っていました。

しかし、自民党に籍を置く政治家として、また今、安保法案の参院審議中という微妙な時期において、私個人の判断でそのようなことをすることはできませんでした。党と協議の上、世間をお騒がせし、また法案審議に余計な負担をかけたことに対するけじめとして正式に離党手続きが進みましたので、改めて一個人として本件についてご説明をさせていただきたいと思います。

まず、今回の件について、少しさかのぼって経緯を詳しく申し上げます。この問題は、先日発売された『週刊文春』の情報源とされる私の後輩A氏が、私や私の知人から預かったお金をすべて失ってしまったところから始まりました。

彼は以前から事業資金を各方面から集めており、私にも実際A氏の申し出があり、平成24年の12月から私個人の資金を最初は500万円から始まり、数年間の累積で、非常に大きな額ではありますが、4000万円も預けるに至りました。これは私が今まで、選挙や政治活動のためにと思い、個人で貯めていたすべての資金でございます。

しかし、実際私がA氏に預けた資金はこれだけではありませんでした。知人から預けられた3000万円。さらに、彼に懇願され、私が私の親から預かった3000万円。数年での累積ですが、それらは合計で約1億円に上りました。

私がなぜこのような非常に大きな資金をA氏に託したのか。当然、疑問に思われる方も多くおられると思います。実はA氏と私は学生時代から約10年の付き合いがありまいた。いつも食事をしたり、お互いの家に泊まったりして、政治家になる夢を語り合った同士だったと言っても過言ではありません。

若い頃から築き上げてきた信頼関係ですので、当然お金とは無縁の、本当に心を許せる後輩であり、友人であると思っていました。ところが、私が当選をした後、A氏の心の中で何かが変わってしまったのかもしれません。A氏が突然、私のために資金を作りたい、「武藤さんを自分の生命保険の受取人にしても良いので、信頼して事業資金を預けてほしい」とまで言ってきました。

私は当時A氏のことを完全に信頼しきっていましたので、当然政治資金も必要だという思いもあり、しっかりとした調査もせずにA氏が要求する金額を預けていきました。もちろん、今となっては若い頃の友人関係の延長でA氏を信頼しきっていた私の人間的な甘さが間違っていたと心から反省をしております。

ちなみにA氏の言う事業の内容は有名ブランド品の売買でした。A氏いわく、「世界でも高値で取引されているブランドを中心に、売り先と買い先が決まっているもののみを転売して、利ザヤを稼ぐビジネスに資金を使う。ブランド品だけに値崩れの心配はなく、リスクはゼロ」との説明でした。

しかし、平成24年の暮れから資金を渡してほどなく「天候の影響で商品の売買が遅れ、そのため穴が空いたから、それを埋めるためのさらなる資金が必要だ」あるいは「銀行口座がロックされてしまったため、その代わりとなる資金が必要だ」などといって、さらなる資金を工面してほしいと言ってきました。

私は、「元々預けた事業資金もなくなる」と言われ、それは困ると思い、各方面、自分の責任の持てる範囲で幾度となく資金を工面しました。最後に資金を渡したのは平成26年の10月初旬でした。私に「これで最後です。これですべてうまくいくようになるので、何とか信用してお金を工面してほしい」と言ってきました。

私は何度も「本当に大丈夫か」と確認し、これがすべてうまくいくようになるならと思い、「本当に最後」だと言って、仕方なく工面してお金を作り、1000万円を預けました。しかし、後から他の被害者の方々からもお聞きしてわかったことですが、最初からA氏の事業の実態はほとんどなく、私が最後に渡した1000万円でさえ、事業に1円も使うことなく、ビジネスパートナーと呼ばれる女性に横流しされ、他の方の配当か返済にすべてまわしてしまったようであります。これは後にA氏本人から聞きました。これらの資金は、「事業に使う」といって集められ、その事業に使われていなかったのです。

それから、これも後にわかったことでございますが、A氏は私だけでなく、私の秘書にもこの事業の話を持ち掛けていました。私が信頼しきっていたことが、秘書もA氏を信頼した理由だと思いますが、秘書もA氏に知人のものとあわせて、こちらも非常に大きな額ですが約4000万円もの資金を預けてしまっていたと聞いています。

結局A氏は、最終的に事業に失敗しお金は返せなくなったと言ってきました。私や私の知人、秘書などから預かったお金をすべて失ってしまったというのです。これには本当に困り果てました。そんな状況の中で、非常に困っていた昨年の10月下旬、私の秘書が知人Bから「値上がりしそうな株があるので、資金をなくしてしまったのなら、この株を購入して穴埋めをしてはどうか。枠は抑えている」という話を聞いてきました。

一般公募入札で得意顧客のためにおさえられている特別な枠があるとの説明でした。私は株の取引をしたことがなかったので、再度秘書を通じて、知人Bに確認いたしましたが、知人Bは「その株は必ず購入できる」といったとの報告を受けました。

そこで私も信頼している秘書が間に入っていたこともあり、その話を真に受けてしまい、私が預けたお金を失ってしまったA氏に、「この株を購入して、私が預けたお金の返済に回してはどうか。必ず買えるのでみたいなので」という提案をいたしました。この時、私はまだ何とかA氏の金銭問題を解決してほしいと考えていたのです。A氏にはとっくに騙されていた関わらず、どこまでお人よしなのだと批判されても仕方がないという風に思っています。

お金に困窮していたA氏は私の話を受け、前向きに検討し始めました。株式購入について、取得した株の売却時期や利益が出た場合に支払うべき税金等を何度か問い合わせてきました。しかし、私は株の取引きについて詳しいことはわからなかったので、直接話を持ってきた私の秘書と話すように伝えました。

ちなみにA氏は、この話を持ってきた秘書の知人Bからも資金を預かっていたようで、A氏から「誰の紹介ですか?」と私が聞かれた際、「B氏からの話です」と告げたところ、「なんだBさんですか。良い話を持ってきますね」と言ったことを記憶しています。

週刊誌の記事によれば、A氏は「国会議員からの話だから信頼した」というふうに証言をしていますが、実際この話はB氏からのものだということをA氏は知っていたので、「国会議員だから信用した」という話は事実と異なると思います。

そして、その後検討の結果、A氏は株式購入のための資金を準備するということでした。週刊誌の記事では、私が指示して集金させたかのように書かれていましたが、事実はA氏自身の判断で株式購入するために、ご自身で資金を準備したことがお分かりいただけるかと思います。

また、この際のやり取りの中で、私はA氏が私の名前を使い、「国会議員のために枠をおさえている」という話をしながら、資金をづくりをするといけないと思ったので、そのようなことが絶対にないようくれぐれも注意してくださいと付言しました。当然ですが、公募の様式であり、知人Bが特別に枠をおさえているだけで、国会議員ためにおさえているわけではないからです。

ちなみに、先程も申し上げましたがA氏はB氏からも、資金を預かっていましたので直接お互いを知っており、株の枠については私ではなくB氏がおさえているという認識があったと思われます。 今回の報道において、私が一度も使用していない「国会議員枠」という言葉が独り歩きしておりますが、おそらくこの時のA氏とのやりとりを切り取りしたものと思われます。

再度申し上げますが、私はあくまで事実と異なりますので、「国会議員が枠をおさえているなどという表現を使っては困る」という意味でA氏に伝えておりました。この部分の表現につきまして、説明が必要という方がおられます。これは、これは元々、個人的なやり取りであったので、誤字脱字も含めて確かに不正確、乱雑なところがあったかもしれません。その点も反省をしなければならないと思っています。

その後、株購入の手続きは私の秘書と知人が行っていたので細かくは把握しておりませんが、A氏は新たな資金を預かったり、借り受けたりして、資金を作ったようです。そして、秘書の口座を利用したという点が、たくさんの方にご指摘がなされていますが、A氏からは「自分の口座が裁判所から仮差し押さえされていること」またA氏自身が「ブラックリストに載っているため証券口座がつくれない」などという話がありましたので、秘書の口座を利用するということになったと聞いております。

この時、秘書の口座に資金を振り込んだ方々については、A氏の指示で振り込んだ方々であり、私は、また私の秘書もその金額、あるいは振り込んだ方々のお名前や人数についてもまったく存じ上げませんでした。

そして、その後平成26年11月、秘書の口座にある資金で株式の一般公募に応募したのですが、B氏から「確かに購入できる」と言われた株が結局購入できませんでした。その理由については、秘書を通じて何度もB氏に問い合わせましたが、合理的な説明はありませんでした。

その後、秘書の口座に入金された資金を元の方々にすぐ戻すように指示をいたしました。なお、報道で秘書が口座に入金されたお金の一部を自分の債権者の返済に回したとの記事がありましたが、現在、すべての方に返金が済んだとの報告を受けてます。ここまでが本件に関する経緯の詳細でございます。

niconico
次に、今後についてお話しいたします。

A氏とそのビジネスパートナーの女性に対して、本年2月ぐらいから既に民事訴訟を提訴していましたが、それに加えて刑事告訴についても現在、準備を進めております。本件に関連した一連の事件に法の裁きが必要だと考え、私自身も何も隠すことなく、法廷ですべてを明らかにしたいと思います。

最後に、私が離党という決断したことについてご説明を申し上げます。7月30日、私がTwitterでコメントを出して以来、私の言動が度々国会で取り上げられるようになり、しまいには当選前にブログで書いた日本国憲法に関する記事まで用いて、政府が野党に追及されるという事態にまで発展いたしました。平和安全法制が国会で審議されている重要な局面で、私の個人的、プライベートなことが政争の具になることを見ていられず、これ以上、党に迷惑をかけられないと判断し、離党を決断させていただきました。

これまで私を支援していただいた地元滋賀4区、滋賀県の皆様、またこれまでご迷惑、ご心配をおかけいたしましたすべての皆様に改めて心からお詫びを申し上げると共に、長く付き合ってきた後輩とはいえ、完全に信用してしまった私自身の人間的な甘さを心から反省し、失った信頼を取り戻すため、今後も努力してまいりたいと考えております。

若輩者の私ではございますが、皆様におかれましては引き続きご指導、ご鞭撻を賜りますよう、心からお願いを申し上げます。

あわせて読みたい

「武藤貴也」の記事一覧へ

トピックス

新着ニュース

  1. 「法的問題ない」と武藤議員 週刊誌報道を否定
  2. トヨタ天津工場が27日に再開 日系企業、爆発の影響残る
  3. 米成人の8割超、社交的な集まりでの携帯使用は「不作法」=調査
  4. ドル116円程度でも日本経済に大きなリスクなし=浜田内閣官房参与
  5. 安倍首相、ジャマイカ初訪問へ 9月下旬、国連改革で
  6. 「飲酒・喫煙も18歳に」 高校生ら自民特命委で
  7. 火山の噴火リスク数値化へ 文科省、専門家倍増も図る
  8. 米首都で誕生の双子パンダ、母親が1頭を「育児放棄」
  9. 爆発事件でタイ観光客が急減、政府は早期回復を予想
  10. 中国先物取引所、投機的取引抑制へ164社の口座を制限

ランキング

  1. 1

    脱毛ミュゼが経営破綻 会員への前金返済は?

    新潮社フォーサイト

  2. 2

    堀江氏に絡む"善良で無自覚な差別主義者"

    西村博之/ひろゆき

  3. 3

    【詳報】金銭トラブル疑惑の武藤議員が会見

    BLOGOS編集部

  4. 4

    井上達夫氏"憲法から9条を削除せよ"

    文藝春秋SPECIAL 2015秋

  5. 5

    綾瀬はるかが"戦争取材"で見せたすばらしさ

    mediagong(メディアゴン)

  6. 6

    よしのり氏"安倍首相は戦争犯罪を認めない"

    小林よしのり

  7. 7

    磯田道史氏"戦前エリートはなぜ劣化したか"

    文藝春秋SPECIAL 2015秋

  8. 8

    日韓関係をこじれさせた政治エリートたち

    nippon.com

  9. 9

    無理がある企画だった"長渕10万人ライブ"

    常見陽平

  10. 10

    NTT販売代理店の酷すぎる"押し売り"電話

    大西宏

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID、mixiID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDまたはYahoo!IDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。