大切なふるさとを守るため大奮闘!!
どっこい生きてるタヌキたちの痛快人情劇
「3週連続 夏はジブリ」のラストを飾るのは、監督・脚本・原作=高畑勲×企画=宮崎駿による愉快痛快な人情劇。東京・多摩ニュータウン建設のために住まいを追われることになったタヌキたちが、人間の手からふるさとを守るためにあの手この手で大奮闘を繰り広げる。高畑監督は、タヌキの生態と全国各地のタヌキにまつわる民話などを徹底調査。その末に誕生したタヌキたちのキャラクターがとにかくキュート。いろいろな物に変身する「化け学」を駆使して姿を変えていく様子は、ユーモラスで思わず笑ってしまうほどのかわいさ。クライマックスで彼らが繰り広げる“妖怪大作戦”は、妖怪ブームの今こそ再見したい面白さだ。「かぐや姫の物語」が、アメリカ・アカデミー賞アニメーション部門にノミネートされた高畑監督ならではの演出が冴えわたる、笑いと感動の冒険ファンタジー!心から笑えてちょっぴり切なくて、明日への元気をもらえる極上のエンターテインメントだ。
昭和40年代の東京・多摩丘陵。タヌキたちが平和に暮らしていた山で、ある日、激しい縄張り争いの末にタヌキたちの“合戦”が始まった。争いの原因は、人間の宅地開発のための森の切り崩し。「戦っている場合ではない」と、おろく婆(清川虹子)に一喝されたタヌキたちは、菩提餅山・万福寺の長老・鶴亀和尚(柳家小さん)の元で緊急会議を開く。会議で決定したのは、先祖伝来の秘術「化け学」の復興。早速、佐渡や四国に住むという伝説の長老を招いて指導を受けるために、玉三郎(神谷明)たちが使者として派遣されることに…。
その翌日から、正吉(野々村真)やぽん吉(林家こぶ平)、おキヨ(石田ゆり子)ら若いタヌキたちの変化術の特訓が始まった。茶釜やだるまなどの「初歩」をクリアした正吉たちは、お地蔵さんなどの「中級編」を経て、遂に人間に「化ける」ことに成功。合法的に人間界で1000円稼いでくるという卒業試験にも合格したタヌキたちは、習ったばかりの変化術を駆使した人間撃退作戦を実行に移すことに!
武闘派の権太(泉谷しげる)は、宅地開発のためにやってくるトラックの走行妨害をするという過激な作戦に着手。しかし権太が怪我をしてしまい、今度は怪奇現象を起こして人間を追い出そうとするのだが…。突然の妖怪の出現はマスコミに大きく取り上げられるが、開発阻止には効果ゼロ。そんな中、四国から長老たち(芦屋雁之助、桂米朝、桂文枝)が到着し…!?
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