2015.8.21 21:00〜23:24 日本映画字幕本編ノーカット30分拡大
おもひでぽろぽろ
小学5年生…よみがえるあの頃の思い出たち…
懐かしくて少し切ない感動の物語
「3週連続 夏はジブリ」の第2弾に登場するのは、高畑勲監督が、山形で夏休みを過ごすことになった27歳の女性の一人旅を描くロードムービー。物語のクライマックスで、伝説的名曲「THE ROSE」を基にした主題歌とともに描かれる一連のラストシーンはあまりに感動的なことでも有名だ。自分を探して、ひとり旅に出た27歳の「私」が突然あらわれた小学5年生の「ワタシ」と一緒にそれまでの歩みを振り返る、という物語の構成も巨匠・高畑勲監督自ら考案した斬新なもの。
同名の原作マンガに描かれた誰もの心に響くエピソードに、27歳の女性の共感度満点の物語がプラスされ、少女が大人へと成長していく過程が瑞々しく描かれる。ヒロイン・タエ子の声は今井美樹が、彼女に有機農業を指導するトシオを柳葉敏郎が担当。「となりのトトロ」などの男鹿和雄が描き上げた美しい山形の風景と、ノスタルジックな昭和40年代の東京の風景の表現の違いにも注目だ。懐かしくて少し胸がキュンとする、世代も時代も超えて愛される感動の物語だ。
27歳の会社員・タエ子(今井美樹)は、姉の夫の実家のある山形で夏休みを過ごすことになった。幼いころから「田舎で過ごす夏休み」に憧れていたタエ子にとって、念願の休暇。張り切って夜行列車に乗り込んだタエ子だったが、突然記憶の底から小学5年生の頃の思い出が飛び出してくる。思わぬパートナーと共に、タエ子の一人旅は始まった。
学校の給食。お父さんが買ってきたパイナップル。少年野球のエースだった男の子との初恋…。記憶の中の小学校5年生のタエ子(本名陽子)の日常は、些細なことばかり。「でも、どうして小学校5年生なのだろう」。疑問に思いながら山形に到着したタエ子は、義兄のまた従兄で有機農業に燃えているトシオ(柳葉敏郎)から紅花作りを指導してもらうことになる。
美しい自然と優しく素朴な人たちに囲まれ、朝から晩まで花を摘んでは紅を作る日々を堪能するタエ子。そんなタエ子に、小学校5年生のタエ子の記憶が付きまとう。父と母と一緒にお出かけする予定だった日曜日に起こった小さな事件。分数の割り算の仕組みがどうしても理解できなかったこと。学芸会で演じた“村の子1”。乳しぼりやトラクターの運転などの農作業の合間や、休みの日のドライブで、トシオに自分の記憶を語るタエ子。他人にとっては他愛もない話でも真剣に耳を傾けてくれるトシオに、タエ子は次第に心を開いていく。しかし、彼女を思いがけない運命が待ち受けていた。
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