佐野氏の原案を修正する形で決定…東京五輪エンブレム問題
2015年8月26日14時24分 スポーツ報知
2020年東京五輪の公式エンブレムがベルギーのリエージュ劇場のロゴと似ていると指摘された問題で、エンブレムは、作者のアートディレクター・佐野研二郎氏(43)の原案を修正する形で決定されていたことが26日、分かった。
佐野氏の原案は、劇場のロゴとは似ていなかったという。エンブレムの審査委員代表を務めたグラフィックデザイナーの永井一正氏(86)が証言した。
永井氏によると、佐野氏の原案は「東京」の頭文字「T」を図案化したもので、ベルギーの劇場名の頭文字「L」を想起させるエンブレム右下の部分はなかった。その後、商標登録に向け大会組織委員会と佐野氏が協議し、他の商標との類似を避けるために複数回にわたってデザインを練り直す中で、最終的に「L」に似たデザインが盛り込まれたという。
永井氏は「ベルギーのデザイナー側は盗作と言っているが、そもそもデザインのコンセプトも成り立ちも全く違う」と話している。