藤原学思、遠藤雄司
2015年8月26日15時19分
日本を代表する高級ホテル「ホテルオークラ東京」(東京都港区)の本館が建て替えられることになった。半世紀以上、国内外の賓客を迎えてきたが、老朽化が進み、営業は今月末で休止する。数々の意匠を凝らした建物の取り壊しを惜しむ声も上がっている。
■世界の要人が愛用、惜しむ声相次ぐ
「オークラ・ランターン」と呼ばれるつり下げ式の照明に、梅の花を模した机と椅子が配置されたメインロビー。東宮御所にも使われた多胡(たご)石でできた波状紋の壁。本館は「日本モダニズム建築の最高傑作」とも言われた。建築家の故・谷口吉郎氏が設計委員長を務めた。
東京五輪を2年後に控えた1962年5月に開業。川端康成や司馬遼太郎が足しげく通い、米国の歴代大統領や英チャールズ皇太子とダイアナ妃、マイケル・ジャクソンやジョン・レノンも利用した。
計画では、11階建ての本館(408室)を取り壊した跡地に41階建てと16階建ての2棟を建設し、計510室程度に増やす。開業は2019年の予定だ。別館は本館建て替え中も営業を続ける。
残り:1171文字/本文:1619文字
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞社会部
PR比べてお得!