このところの市場の波乱を受けて、投資家筋は米連邦準備理事会(FRB)の9月利上げはほぼ目がなくなったとみているが、金融界の重鎮2人がさらに突っ込み、FRBの次の動きは量的金融緩和の再開だと予測している。
元米財務長官のローレンス・サマーズ氏と、世界最大のヘッジファンドを率いるレイ・ダリオ氏が今週、FRBはデフレの危険に対抗し、金融市場の緊張を和らげるために「量的緩和」プログラムの再開を検討すべきだとする見解を示した。サマーズ氏は、フィナンシャル・タイムズ紙に寄稿した論考の中で近い時期の利上げは「重大な過ち」になるとしたが、ツイッターでさらに踏み込んでFRBは債券購入プログラム再開を検討すべきだと示唆した。
「FRBの次の動きが引き締めとなるのは理解できない」と、サマーズ氏は書いている。「1997年、98年、2007年、08年の8月と同じように、私たちはとても深刻な状況の初期段階にいる可能性がある。(中略)現在の問題は過信、つまり投資家がリスクを忘れていることではないのだから、FRBが投資家に戒めを与える必要はない」
資産規模2000億ドルのヘッジファンド・グループ、ブリッジウォーターを率いるダリオ氏も同様の見方を示した。ダリオ氏は24日午後、顧客宛てのメモの中で、世界の負債水準、中国の不安定化、新興国全体の混乱から、「FRBの次の大きな動きは引き締めでなく(量的緩和を通じた)緩和になるだろう」と予測した。「私たちが重大な転換点を踏み越えたのかどうかは分からないが、現時点でこのような動向から、インフレを伴う拡大のリスクよりもデフレを伴う収縮のリスクが相対的に増していることは明らかなはずだと考えている」と、ダリオ氏は書いた。
「我々にとってのリスクは、大宣伝されてきた引き締めの道に彼らが肩入れするあまり、必要に応じてかなり緩やかな道に変えることが難しくなってしまうことだ」と、フィナンシャル・タイムズ紙が見たメモには書かれていた。
元米財務長官のローレンス・サマーズ氏と、世界最大のヘッジファンドを率いるレイ・ダリオ氏が今週、FRBはデフレの危険に対抗し、金融市場の緊張を和らげるために「量的緩和」プログラムの再開を検討すべきだとする見解を示した。…続き (8/26)
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