Financial Times

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

[FT]金融界の重鎮、FRBに量的緩和求める

(1/2ページ)
2015/8/26 14:30
小サイズに変更
中サイズに変更
大サイズに変更
保存
印刷
リプリント
共有

 このところの市場の波乱を受けて、投資家筋は米連邦準備理事会(FRB)の9月利上げはほぼ目がなくなったとみているが、金融界の重鎮2人がさらに突っ込み、FRBの次の動きは量的金融緩和の再開だと予測している。

イエレンFRB議長(中央)。9月にもと推測されていた利上げが遠のいている=AP
画像の拡大

イエレンFRB議長(中央)。9月にもと推測されていた利上げが遠のいている=AP

 元米財務長官のローレンス・サマーズ氏と、世界最大のヘッジファンドを率いるレイ・ダリオ氏が今週、FRBはデフレの危険に対抗し、金融市場の緊張を和らげるために「量的緩和」プログラムの再開を検討すべきだとする見解を示した。サマーズ氏は、フィナンシャル・タイムズ紙に寄稿した論考の中で近い時期の利上げは「重大な過ち」になるとしたが、ツイッターでさらに踏み込んでFRBは債券購入プログラム再開を検討すべきだと示唆した。

 「FRBの次の動きが引き締めとなるのは理解できない」と、サマーズ氏は書いている。「1997年、98年、2007年、08年の8月と同じように、私たちはとても深刻な状況の初期段階にいる可能性がある。(中略)現在の問題は過信、つまり投資家がリスクを忘れていることではないのだから、FRBが投資家に戒めを与える必要はない」

 資産規模2000億ドルのヘッジファンド・グループ、ブリッジウォーターを率いるダリオ氏も同様の見方を示した。ダリオ氏は24日午後、顧客宛てのメモの中で、世界の負債水準、中国の不安定化、新興国全体の混乱から、「FRBの次の大きな動きは引き締めでなく(量的緩和を通じた)緩和になるだろう」と予測した。「私たちが重大な転換点を踏み越えたのかどうかは分からないが、現時点でこのような動向から、インフレを伴う拡大のリスクよりもデフレを伴う収縮のリスクが相対的に増していることは明らかなはずだと考えている」と、ダリオ氏は書いた。

 「我々にとってのリスクは、大宣伝されてきた引き締めの道に彼らが肩入れするあまり、必要に応じてかなり緩やかな道に変えることが難しくなってしまうことだ」と、フィナンシャル・タイムズ紙が見たメモには書かれていた。

  • 前へ
  • 1ページ
  • 2ページ
  • 次へ
小サイズに変更
中サイズに変更
大サイズに変更
保存
印刷
リプリント
共有

【PR】

【PR】

Financial Times 一覧

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

イエレンFRB議長(中央)。9月にもと推測されていた利上げが遠のいている=AP

AP

[FT]金融界の重鎮、FRBに量的緩和求める

 元米財務長官のローレンス・サマーズ氏と、世界最大のヘッジファンドを率いるレイ・ダリオ氏が今週、FRBはデフレの危険に対抗し、金融市場の緊張を和らげるために「量的緩和」プログラムの再開を検討すべきだとする見解を示した。…続き (8/26)

株価情報を示す電光掲示板。「暗黒の月曜日」が明けた25日早朝、中国の主要株価指数は6%以上下落した(北京)=ロイター

ロイター

[FT]白旗掲げた中国当局 2000億ドル介入の末

 下落する株価を買い支えようと過去7週間で約2000億ドルもの買い注文を入れてきた中国政府が24日、市場の力に降伏し、介入を打ち切った。代表的な株価指数である上海総合指数は8.5%安となった。
 24日…続き (8/26)

GMの組合員メンバーと写真に収まるメアリー・バーラCEO(前列左)とUAWのデニス・ウィリアム委員長(前列左から2人目)(7月13日、デトロイト)=ロイター

ロイター

[FT]労働契約で組合に立ち向かう米自動車会社

 米国、デトロイト川沿いにあるれんが造りの研修センターで7月、ゼネラル・モーターズ(GM)のメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は在任中で最も重大な局面の一つになるかもしれないイベントに出席した。…続き (8/25)

新着記事一覧

最近の記事

【PR】

リーダーのネタ帳

[PR]