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天津爆発時、ニュースの代わりに韓国ドラマ…「天津テレビ社長辞めろ」非難殺到
2015年08月26日10時19分[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
天津衛星テレビが放映中のドラマ『糟糠の妻クラブ』。 |
危険物保管倉庫を所有する「瑞海国際」の違法実態は、新京報・南方都市報・南方週末など北京や広州所在の新聞の調査報道によって一部報道された。方可成・元南方日報記者は最近「天津は『ニュースのない都市』とすでに定評があった」として、天津衛星テレビが視聴者を無視して韓国ドラマを放映できた理由を中国政治モニタリングサイト「政見」に明らかにした。
彼は「権力構造が集中するほどメディアは従順的になり、権力構造が分散して多元化されるほどジャーナリズムと批判的調査報道が多くなる」と説明した。彼は北京・広州と天津・上海の対照的なメディア環境を例に挙げた。
広東省広州では「中国新聞業界の士官学校」と呼ばれる南方新聞メディアグループと、売上額最大の新聞である広州日報グループ、羊城晩報グループが激しく争っている。すべてのメディアが共産党の統制を受ける中国で、南方日報と羊城晩報は省の宣伝部が、広州日報は市の宣伝部が管理する。新聞の監督主体が多元化した。広州の記者たちは統制の隙間を探して市民の権利を守り、批判的な調査報道に乗り出している。
北京もやはり激しいメディア競演の場だ。市級メディアである北京青年報、中央メディアである人民日報と傘下の新京報・京華時報だけでなく共青団機関紙の中国青年報をはじめ国務院各部署の直属新聞が争っている。新京報と京華時報は2011年、温州高速列車墜落事故の当時に強力な批判報道で中央レベルから北京市宣伝部が管理する市級メディアに転落した。一方、天津と上海は直轄市だ。所属メディアは全て1つの部門が管理する。上海は解放日報・文匯報・新民報が上海新聞グループに合併されながら統制がより一層容易になった。ハーバード大学の雷雅ウェン社会学博士は「中国が新しい情報コミュニケーション技術を採用してメディア市場をつくり出しながら今まで一部都市の制限的だった言論の自由が、全国に増幅される可能性がある」と展望した。