東郷隆、藤原学思
2015年8月26日01時52分
25日午後6時半ごろ、東急電鉄の多摩川駅(東京都大田区)付近で、線路の信号機や踏切などが誤作動を起こすトラブルがあり、東横線と目黒線、多摩川線の全線が最大4時間弱にわたって運転を見合わせた。帰宅ラッシュと重なり、約36万人の足に影響した。
東急電鉄によると、田園調布―多摩川駅間の高架下で信号などの制御を行う信号機器室のブレーカーが落ちていたといい、原因を調べている。3路線が通る多摩川駅付近では、線路の信号が赤から青に変わらなかったり、踏切が上がらなかったりしたという。
東横線と目黒線で計2本の列車が駅間に停車したが、いずれも午後7時10分ごろまでに最寄りの駅まで走行し、乗客を降ろした。多摩川線は午後7時20分ごろに運転を再開したが、再び信号機などが誤作動を起こし、約20分後に運転中止に。東横線や目黒線と直通運転をしている東京メトロの副都心線や南北線、都営地下鉄の三田線などでも、運休や最大40分程度の遅れが出た。
東横線の始発の渋谷駅は午後7時半ごろ、通勤客らでごった返し、窓口に振り替え輸送の手続きの列ができた。駅職員が「復旧のめどは立っていません」と説明すると、客に「どうやって帰ればいいんだ」と詰め寄られていた。
東横線菊名駅へ帰る大学3年の石川ひとみさん(20)=横浜市港北区=は「明日は午前5時起きなのに」とため息をついた。1時間ほど再開を待ったが諦め、スマートフォンで調べた別ルートへ向かった。
東横線学芸大学駅が最寄りという仕事帰りの会社員女性(36)は「おなかがすいた。別ルートだと何時になるのか」と疲れた表情を浮かべた。(東郷隆、藤原学思)
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朝日新聞社会部
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