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これを見に行った
へんなかたちの県境に行く。という趣味を続けている。
今まで、細長くくびれているところや、田んぼや住宅地の中にぽつんと取り残された飛び地などを巡ってきた。 そんな奇妙な形の県境業界でラスボス級の県境といわれる、福島県の盲腸県境に行ってきた。 で、死にかけました。 > 個人サイト 新ニホンケミカル TwitterID:tokyo26 県境マニアの憧れ「福島県の盲腸県境」福島県と山形県、新潟県の三県境のあたりを地図で見て頂きたい。
なんでこんなにほそくなってんの?
福島県が、新潟県と山形県の間に細長く続いているのが見みえると思う。三国茶屋のあたりから飯豊山(いいでさん)の山頂を経て御西茶屋までが福島県の領土だ。
こういった細長い県境をぼくは勝手に「盲腸県境」と呼んでいる。 県境ではなく、市境ではあるけれど大阪市にも似たような所があり、すでにライターの大山さんが記事で紹介している。 このような盲腸境界は全国にいくつかあるのだけど、県境でこれだけの規模のものはちょっと珍しい。 「これだけ幅が狭いと、片足づつ山形県と新潟県において、福島をひとまたぎできるかもね、アハハ」なんて冗談はよく言うのだが、標高2000メートル近い山にわざわざ行ってそんな冗談をほんとに実行するひとはいない。 ただ、そんなことするやついないだろうなーと思うと、逆に行ってやってみたくなる。というか、むしろ県境マニアとして、どうしてもやりたい。 というわけで、僭越ながら私めが実際に行って写真を撮影して参りました。それでは、ごらんください。 飯豊山の盲腸県境にきたぞ!
そう、これ、これがやりたかったんです。
見ての通り、福島をひとまたぎである。この瞬間、ぼくは何県にいるのかはっきりしないということだ。 つまり、このガニマタ状態で万引きしたら(たとえ話です)グリコ・森永事件みたいな広域重要指定事件になる可能性がある。か、どうかはわからないけれど、つまりそういうことである。 そもそも、ここから110番に電話したらどこの何県警につながるのか、とても気になるのだが、そういうことはしてはいけないことなのでやらない。 どこが県境なのか、目印がないこんな感じで細長い県境が続く
この盲腸県境、インターネットなどの情報では「幅が1メートルたらず」などと、いかにも見てきたかのようなことを書いているところもあるが、実際に現地へ赴くと目印が一切ない。
上の写真は、2万5千分の1の地図で確認しながらウィキペディアの「幅91センチメートル(3尺)」という記述を頼りに県境を塗り分けてみた。 ちなみに地図はこんな感じだ。 幅91センチじゃないよねどうみても
地図で見ると、どうみても幅50メートルはある。しかし、これは地図でよくあるデフォルメした描き方で本当の幅ではない。
おそらく幅91センチだと、県境の点線より細くなってしまうので、わかりやすく幅を広げて描いているのであろう。 ここにたどり着くまでの話をきいてほしいというわけで、細長い県境もみた、県境もまたいだ。やりたいことは終わった。
ここで記事を終わらせてもよいのだけれど、寿司の刺し身だけ食べてシャリをすてるみたいな、そんな贅沢なことはできない。 福島県をまたぐまでが、とんでもなく大変だったのだ。 磐越西線・山都駅に向かいます
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