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「イスラム国」が性的少数者を迫害 安保理が初討議
国連安全保障理事会は24日、過激派組織「イスラム国」による同性愛などの性的少数者(LGBT)に対する迫害をテーマにした初の非公式会合を開いた。出席したLGBTの国際人権団体は、同組織がこれまでに同性愛者ら少なくとも30人の「処刑」を公表していると指摘し、保護強化の必要性を強調した。
会合は非公開で行われた。米国拠点の「国際ゲイ・レズビアン人権委員会」のジェシカ・スターン代表は、「イスラム国」が設置した「裁判所」が投石や銃殺、斬首などの残忍な方法で同性愛行為を罰していると述べた。
シリア出身の同性愛者スービー・ナハスさん(28)も招かれ、シリアはもともと同性愛に不寛容で、過激派組織だけではなくシリア当局も弾圧を行ったと証言。会合後の記者会見では、「イスラム国」が「市民の道徳的守護者」として振る舞うため、同性愛者への弾圧を続けていると指摘、懸念を示した。(共同)