最近も、朴槿恵大統領は8月3日、訪韓した岡田克也民主党代表との会談で、慰安婦問題に関して再度、安倍批判を展開した。
「安倍政権は、韓日間の最重要課題である慰安婦問題を、早急に解決すべきだ。今年に入って被害者の女性が、7名も他界した。もう48名しか、この世に残っていない。
彼女たちの平均年齢は90歳近くになり、とにかく高齢であることを考慮して、急いでほしい。もういまが、彼女たちにしてやれる最後の機会だ」
続いて8月10日にも、首席秘書官会議で、カメラを前に発言した。
「日本政府は歴代内閣の歴史認識を確実に継承することにより、成熟した姿勢を見せるべきだ」
思えば朴槿恵大統領は、'13年2月に大統領に就任して以来、一貫して、「慰安婦問題が両国の最重要課題」と言い続けてきた。だが日本側は、「1965年に国交正常化した際に締結した日韓基本条約で解決済み」との立場を崩していない。
そのため朴槿恵大統領は、大統領に就任してからこの2年半、安倍首相との単独の日韓首脳会談を、一度も行っていない。もちろん、大統領として訪日もしていないし、安倍首相の訪韓も拒否し続けている。
朴槿恵大統領は、すでに5年の任期の折り返し地点を迎えている。このまま行けば、日本の首相と一度も首脳会談を行わなかった初めての韓国大統領となるかもしれない。
「朴槿恵大統領の現在の支持率は35%前後で、安倍首相の支持率とほぼ拮抗しています。
しかし安倍首相は、日韓関係を改善したら支持率が上がるかもしれませんが、朴槿恵大統領は、このまま『ぜんぶ日本が悪い』という主張をしていたほうが、むしろ支持率は上がる。そのため、日韓首脳会談を一度も行わなかった大統領として、歴史に名を遺す可能性は十分あります」(前出・金氏)
ロッテのお家騒動も「反日」に
ここまでヒステリックな「反日」の背景としてあるのは、現在の朴槿恵政権が、満身創痍だということだ。