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【軍事ワールド】
ステルス機を「丸裸」にする次世代レーダー 中露も視野に日本で研究中
速度や方向も感知し、総合的に機体を判断するわけだが、ステルス機のF-22の場合は、電波を発信源以外の方向に跳ね飛ばすため、戻ってくる電波はごくわずかにとどまり、大きさは昆虫サイズと判断されてしまう。このため事実上の識別ができないとされる。
しかし、数カ所に強力な電波を送受信するレーダーを複数設置し、跳ね飛んだ電波を別のアンテナでキャッチすることで「見える」のではないか、という発想がマイモのアイデアだ。これは「バイスタティック・レーダー」という名称で、欧州でも研究が進んでおり、開発競争となっている。
技術的にはほぼ確立
マイモレーダが実用化すれば、割り出した敵機の位置データを味方の戦闘機や艦船、地対空ミサイル部隊などに瞬時に伝えることで組織的な防空が可能となる。
肝心の実用化のメドはどうだろうか。防衛省技術研究本部によると、現時点でステルス機が「見える」段階まで研究が進んでおり、技術的にはおおよそ確立している。今後は、研究が終わる平成28年度末までに性能や運用を確立。航空自衛隊から要望があれば、いつでも既存のレーダーから更新できるよう試験を進める方針という。
この次世代レーダー開発と並行して、防衛省ではステルス戦闘機の導入も進めている。F-22の廉価版「F-35」で、42機を導入する予定。1機あたり の価格は102億円(F-15は101億円)。日本向けの1号機「AX-1」は6月に米ロッキード・マーチン社で生産が始まっており、16年夏に完成、同年度末に計4機が引き渡される予定だ。
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