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最終更新:2015年8月25日(火) 14時8分

南北合意、双方が臨戦態勢解除

 延べ43時間にわたった韓国と北朝鮮の高官級会談は25日未明、双方が臨戦態勢を解除することで合意しました。ソウルから報告です。

 板門店(パンムンジョム)で連日、夜を徹して続けられた南北会談は、最大の焦点となっていた、軍事境界線での地雷爆発事件について、北朝鮮が「遺憾の意」を表明することで決着しました。

 「北朝鮮が地雷挑発に対して謝罪し、再発防止と緊張緩和のために努力すると約束したことは意味がある」(韓国 金寛鎮国家安保室長)

 ただ、合意文書では、地雷事件について「北朝鮮は遺憾を表明する」と誰が地雷を仕掛けたのかという主体は示されず、双方のメンツを保った玉虫色の決着となりました。

 今回の合意により、北朝鮮は「準戦時状態」を解除し、韓国側は宣伝放送の中止を決めました。

 朴槿恵(パク・クネ)大統領は25日朝、「北朝鮮の挑発に毅然と対応する原則を貫いた結果だ」と成果を強調しました。

 「南北関係を発展させる、大きな合意です」
 「良かった。戦争は怖いです」
 「(朴槿恵大統領の)対応が上手だった」(ソウル市民)

 さらに両国は、離散家族の再会問題などでも協議を進めることで合意し、南北関係は対決から一転して関係改善へと動き出しました。

 会談の後、韓国政府の高官は、私たちの取材に「核とミサイル問題についても協議した」と明かしました。今後は、核・ミサイル問題が前進するのかが、新たな焦点となりそうです。(25日11:10)

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