中国:9・3式典に30カ国首脳級…欧米主要国は見送り

毎日新聞 2015年08月25日 19時53分

 【北京・工藤哲】中国政府は25日、北京で9月3日に開催する「抗日戦争勝利70周年」の記念式典に、ロシアのプーチン大統領や韓国の朴槿恵(パククネ)大統領ら30カ国の首脳級要人が出席すると発表した。中国政府は各国に出席を呼びかけたが、中国の軍拡への懸念や対日関係などを考慮し、欧米の主要国が首脳級の参列を見送る形となった。

 記念行事では、午前中に天安門広場を中心に軍事パレードが行われ、午後にはレセプションのほか、人民大会堂で中国の抗日戦争をテーマとした芸術式典が開かれる。安倍晋三首相は一連の行事の出席を見送ったが、村山富市元首相が列席する予定だ。

 北京で25日に記者会見した張明外務次官によると、式典には北朝鮮の金正恩第1書記の側近、崔竜海・朝鮮労働党書記も列席する。張次官はまた、韓国の朴大統領について「すべての行事に参加する」として、軍事パレードにも参加するとの見通しを示した。韓国政府は正式に発表していない。首脳級の参加国としては、アフリカや中南米、中央アジア諸国が目立っている。

 首脳級以外では、オーストラリアやブラジル、フランス、イタリア、米国など18カ国と欧州連合(EU)の代表や、国連、世界保健機関(WHO)、国連教育科学文化機関(ユネスコ)など国際機関の関係者が出席する。また、元首脳として英国のブレア元首相やドイツのシュレーダー元首相も列席する。

 記者会見に同席した中国軍幹部は、軍事パレードにはエジプトやカザフスタン、メキシコ、パキスタンなど11カ国の軍の隊列が加わり、外国から参加する軍関係者が1000人規模になると語った。

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