認知症チェック:無料アプリ、NPOが開発

毎日新聞 2015年08月05日 19時58分(最終更新 08月05日 20時19分)

スマートフォンやタブレットで、イラストを使った分かりやすい質問に選択式で答えるだけで認知症の可能性がチェックできる=東京都千代田区で2015年8月5日、山田泰蔵撮影
スマートフォンやタブレットで、イラストを使った分かりやすい質問に選択式で答えるだけで認知症の可能性がチェックできる=東京都千代田区で2015年8月5日、山田泰蔵撮影

 認知症の人の支援に取り組むNPO法人「オレンジアクト」(東京都大田区)は5日、高齢者を見守る家族や近隣住民らが、スマートフォン、タブレット端末で見守り対象者に関する七つの質問に答えると、その人に認知症の可能性があるかをチェックできる無料アプリを開発したと発表した。6日からアンドロイド端末でダウンロードでき、「iPhone(アイフォーン)」でも近く利用可能になる予定。

 アプリ名称は「認知症に備えるアプリ」。質問は「季節にあった服を選べない様子があるか」「同じものを何度も買ってくる様子があるか」などで、見守り対象者について「いつもある」「たまにある」などの四択で答えると9割程度の確率で認知症の可能性が分かるという。大田区3医師会と連携した事業で、判別方式は蒲田医師会の医師らが開発。自己チェック型アプリはあるが、周囲の人向けは全国初という。

 本人自ら認知症を疑って受診するのは難しいケースが多く、家族らが本人の自尊心を傷つけずにそっと見守るツールとなる。自治体や地域の医師会と連携して情報の提供や共有を行う機能も備えており、100以上の自治体での導入を目指す。【山田泰蔵】

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