辺野古移設:1カ月作業中断 政府と沖縄県が集中協議へ
毎日新聞 2015年08月10日 20時02分(最終更新 08月10日 23時00分)
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画は、10日から1カ月間移設作業が中断される。政府と県はこの間に5回の「集中協議」を行い、政府側は基地負担軽減や振興策を説明し、県側の理解を得たい考え。菅義偉官房長官は11日に沖縄入りし、翁長雄志知事と会談する見通しだが、県側は移設撤回を求める構えを崩していない。
政府は9月にも辺野古沖の本格的な埋め立て工事に入る方針だった。辺野古沿岸部では7月1日から台風の影響などで移設作業は中断している。県は周辺海域のサンゴ礁の損傷有無を確認する潜水調査を行う一方、月内に予定していた2013年の埋め立て承認取り消しの判断を、協議期間中は留保する。
菅氏は10日の記者会見で、「冷却期間を置き、落ち着いた雰囲気の中で、目に見える形で実現すべき政府の取り組みを改めて説明したい」と語った。【高本耕太、佐藤敬一】
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翁長氏は県庁で記者団に「沖縄県の考え方をしっかり主張し、背景なども話しながら理解を得ていきたい」と述べた。