米株安的中させたラムジー氏、下げ続くと予想-S&P20%安も
2015/08/24 13:45 JST
(ブルームバーグ):株式相場の振幅やバリュエーション(株価評価)、投資家心理に関するクオンツ分析で先週の米国株の急落を予想していたダグ・ラムジー氏によると、米株の下げは続く見通しだ。
ロイトホルト・ウィーデン・キャピタル・マネジメントの最高投資責任者(CIO)を務めるラムジー氏は23日、S&P500種株価指数の下落率は20%に達する恐れがあると指摘した。先週の下げ で同指数は5月の最高値から7.5%安となっている。
ラムジー氏は電話取材に対し、「かなり大きな下げになるだろう」と分析した上で、「まだ大きな動きになっていないというのがわれわれの見解だ。恐ろしいことであり、過去2営業日のトレンドはひどいと受け止められる」とコメントした。
ロイトホルトは今月早い段階のリポートで、業種別や個別株が6年半にわたる強気相場から離れており、「株式相場の次なる大きな動きは下落になるだろう」と指摘していた。ラムジー氏は現在の株安が深刻化した場合、米連邦公開市場委員会(FOMC)は恐らく利上げを先送りするだろうと述べた。
QE4観測もラムジー氏は、「現在の調整が10%を上回ることになれば、量的緩和第4弾(QE4)をめぐる観測が聞こえ始め、最初の利上げに関する議論は棚上げされる可能性があると考えざるを得ない」と話した。
商品安や中国の景気減速の兆しを受けてS&P500種指数はこれまで同指数を支えてきた取引レンジ を割り込み、週間ベースで2011年以来の大幅な下げを記録した。S&P500種は過去5営業日で5.8%下げ、ダウ工業株30種平均は5月から10%下落した。
ラムジー氏(49)は13年7月に、米株をめぐる弱気な予測は誤りであり、株高が続く可能性が高いと述べていた。その後の1年7カ月で米株は22%上昇した。
同氏は今月初めに米株に対して完全な弱気姿勢に転換。S&P500種は5月に過去最高値を付けたものの、相場の振幅や輸送株、公益や社債の動向を測る指数の上昇が伴っていなかったと指摘していた。
原題:Stock Rout Was Inevitable to Leuthold’s Ramsey, And Will Worsen(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Joseph Ciolli jciolli@bloomberg.net
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更新日時: 2015/08/24 13:45 JST