広島原爆の日:70年前の残り火「平和の火」いまも 福岡
毎日新聞 2015年08月06日 12時00分
◇八女市村で平和祈念式典
70年前に広島から持ち帰った原爆の残り火を「平和の火」として守り続ける福岡県八女市星野村で6日、市主催の平和祈念式典があり、地元住民ら約300人が参加した。
式典は残り火がともされる「平和の塔」の前であり、広島に原爆が投下された午前8時15分に合わせて、参加者全員で犠牲者らの冥福と平和を祈り、黙とうした。
その後、地元小中学生代表の市立星野小6年、祝原周諭(いわいはらしゅうゆ)さんが「村に70年間ともし続けられた平和の火を絶やさぬようにしていきます」、市立星野中3年の寺師里菜さんは「平和を語り継ぐ大人になります」と誓いの言葉を述べた。
出征して広島にいた星野村出身の山本達雄さん(2004年死去)が、原爆で亡くなった叔父の遺骨代わりにと、焼け跡から残り火を持ち帰った。山本さんが自宅で23年間守り、旧星野村が1968年に受け継いで平和の塔を建立した。【柴山雄太】