【社説】国民全員が役目を果たして安保危機を乗り越えよう

 上記の金正恩氏による宣言通り北朝鮮は22日午後5時以降、何らかの形で再び攻撃を仕掛けてくる可能性が高い。先日北朝鮮が非武装地帯(DMZ)に木箱地雷を設置し、高射砲と平射砲を発射してきたのは、韓国軍の高精度な監視網を混乱させるために考案した新たな攻撃手段とみられていることから、韓国軍はこれまで以上にわずかの隙をもみせてはならない。もし北朝鮮が本当に無謀な軍事攻撃を仕掛けてくるのであれば、われわれはこれに徹底して報復することで、韓国の力と不退転の決意を示さねばならない。今回こそ北朝鮮による常習的な挑発行為に終止符を打つ覚悟を持つべき時だ。

 現在、大韓民国はいつどこで何が起こるかわからないほど、安全保障上の危機に直面している。北朝鮮はこれまで自分たちが行ってきた軍事行動で自ら窮地に追い込まれれば、韓国国内で混乱と対立を煽ろうとありとあらゆる手段を駆使してきた。今回も韓国の領土に向けて砲撃を行ったその日「関係改善の意思がある」と記載された文書を大統領府に送ってきた。これは韓国国内で強硬派と穏健派の対立を煽る意図があるのは明らかだ。このような北朝鮮の揺さぶりに対し、韓国が本当に分裂するような状況になれば、これは国の安全保障を自ら害する行為に他ならない。そのような点で、野党・新政治民主連合がこの日、所属する全議員名義で「北朝鮮による明らかな軍事挑発を厳しく糾弾する」という内容の決議文を採択したのは、この国が北朝鮮の思い通りにならないことを明確に示したものと言えるだろう。

 今回の一連の事態を受け、自宅から待避所に避難している京畿道ヨンチョン郡など現場近くの住民らは「北朝鮮によるいつもの挑発など全く怖くない」「今度こそ北朝鮮も痛い目に遭わなければならない」などと口をそろえている。国民の誰もが彼ら住民たちと同じく目の前の被害や苦痛に不満を持たず、固い決意で現状に対処すれば、北朝鮮もわれわれを恐れ、今のような安全保障上の危機も克服できるはずだ。国とわれわれ自身をしっかりと守るためにも、大韓民国には今とは異なった選択などあり得ないのだ。

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