朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は21日、第3野戦軍司令部を訪問し「北朝鮮が再び攻撃を仕掛けてくれば、直ちに容赦なく、また断固たる姿勢でまずはこれに対処せよ」と指示した。先日北朝鮮が木箱地雷を埋設し、砲撃を仕掛けてきた西部戦線を管轄しているのがこの第3野戦軍司令部だ。朴大統領はこの日、地方を視察するスケジュールを全て取り消して第3野戦軍司令部を訪れていた。
北朝鮮が木箱地雷を埋設し、これによって韓国軍兵士2人が重傷を負った直後、朴大統領は統帥権者としての責務を果たさなかったとの批判を受けた。韓国国防部(省に相当)が北朝鮮による地雷埋設を正式に発表した今月10日、朴大統領は直後に大統領府主席秘書官会議を招集したが、この席では北朝鮮による標準時刻変更を批判しただけで、韓国軍兵士2人が脚を失う重傷を負った地雷問題については何も言及していなかった。また朴大統領はこの地雷問題について、国防長官や大統領府安全保障室長から直接の報告を受けていなかったことも後からわかった。しかし朴大統領は一昨日、北朝鮮から砲撃を受けてから2時間後、外交・安全保障政策の責任者らを大統領府に呼んで国家安全保障会議(NSC)常任委員会を直接主催し、また翌日には戦闘服を着用して現場の韓国軍指揮司令部を訪問した。朴大統領によるこれら一連の動きは、韓国軍統帥権者としての役割をしっかりと果たしている信頼感を国民に持たせたはずだ。
北朝鮮はこの日午後5時、前線地域に「準戦時体制」を宣布した。朝鮮労働党の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は朝鮮人民軍総司令官の立場で「(韓国軍が)22日午後5時までに拡声器による宣伝を中断しない場合、(拡声器を)撃破砲撃する」と宣言した上で「これに対する南側(韓国軍)の動きを鎮圧するための軍事作戦を展開せよ」などとして朝鮮人民軍全体に完全武装を指示した。しかしこのような脅迫に屈するような形で拡声器放送を中断することなど絶対にあり得ないし、またあってはならないことだ。