「家族とふるさと」では、各地から上京し、さまざまな分野で活躍中の若い世代をクローズアップ。
ふるさとへの想いや東京の魅力などをお聞きしました。
その想いは、東京からの手紙『TOKYO Letters』として、後日、東京新聞と彼女たちのふるさとの新聞に掲載します。
離れたから、大好きになれた。
愛知県出身 映画監督 山戸結希さん 25歳
Qふるさとに対する想いをお聞かせください。
愛知は私にとって巨大な田舎でした。先鋭的な表現に惹かれていた10代の頃はとても窮屈で、「ここから脱出したい!」という気持ちでいっぱいでした。でも、私がいざ若手監督として青春映画を撮る時、卒業式のシーンに全面協力してくれたのは、ほかならない故郷の母校でした。私が外のシーンや自然のロケ地と相性が良いことも、当時は何もないと感じていた刈谷市の依佐美に広がる田んぼや鉄塔の風景が、美しい青春の原風景だったからなのだと、今は強く感じています。
愛知の映画関係者さんは、新人監督である私の作品を、あいち国際女性映画祭で特集上映して下さったり、刈谷日劇では1日5回も上映して下さったり…。地元を飛び出した私を、ほかの土地の誰よりも力強く、温かく応援してくれているのをいつも感じます。必ず恩返ししたいと心に誓っています。愛知はあったかい大きな家族なのだと、映画を通して知ることができました。
Q 今、手紙を出すとしたら、どなたに?
地元で少年少女の時代を過ごしているみなさんです。愛知はとても暮らしやすいところだから、地元を離れる感覚は生まれにくいと思います。苦しんでいる誰かに、生き方の選択肢のひとつを伝えられたら…、と思います。でも、「地元だから…、東京だから…」ということは関係なくて、何よりも大切なことは「どう運命を切り開いてゆくか」です。だから私も、「こんな生き方もあるんだ」と思ってもらえるように進みます。目指せ、カンヌのパルムドール!もちろん、先行上映は刈谷日劇!
「ももちゃん……」。おじいちゃんの声はいつまでも…
青森県出身 女優 横町ももこさん 25歳
Q ふるさとに対する想いをお聞かせください。
青森の八戸市から上京して7年経ちました。東京はイベントなどが各所で行われているので、さんぽ感覚で楽しめるところが新鮮で魅力的ですが、やっぱり青森が大好き!お盆やお正月に帰ると、本当に落ち着きます。時間の流れが東京とは違いますし、空気、食べ物がおいしい!私は青森出身だということを忘れたくなくて、「青森の星になりたい!」と思って頑張っています。
Q 今、手紙を出すとしたら、どなたに?
一昨年亡くなった、おじいちゃんに。「ありがとうね」って、伝えたいです。
おじいちゃんの口癖は「ももちゃんはいい会社に入って、はやく結婚して幸せになるんだよ」。その期待に応えたい、褒められたいといつも思っていました。
それが、芸能界に入ることを決意して、おじいちゃんの気持ちを押し切るカタチになってしまったんです。
でも、23歳の初舞台の時に、おじいちゃんもおばあちゃんも応援に来てくれて…。あの時、おじいちゃんが来てくれたから、今の私があるのだと思います。だから、もっと頑張らなきゃ、もっと活躍して輝かなきゃ…もっとおじいちゃんに喜んでもらいたいから――。
福島と東京を結ぶこと。それが私の〝使命〟
福島県出身 民謡アイドル 永峯恵さん 25歳
Q ふるさとに対する想いをお聞かせください。
今の私があるのは、福島と東京のおかげです。地元の会津若松で「民謡」に出会い、東京で「アイドル」になることを決意!今、「民謡アイドル」として活動しています。
大好きな福島を明るく元気にしたくて、地元のPRもしています。それを聞いた東京の人たちに「会津、行ったよ。福島、良かった!」と声をかけてもらえた時、飛び上がるぐらい嬉しかった…。福島と東京を結ぶこと、それが私の〝使命〟だと強く感じました。
Q 今、手紙を出すとしたら、どなたに?
帰省した時、友だちや地元の人たちが「おかえんなんしょ~」って温かく迎えてくれると、心からホッとして、私はみんなに支えられているんだと感じます。だから、みんなに感謝の手紙を送りたいです。そして、両親に。照れくさいですけど、手紙でなら、正直な気持ちを伝えられると思います。