いきなりクイズ!分かるかな?実はこれらは全て…いくら機械化が進んでも高い精度が求められる時頼りになるのは職人の手だ!そこで今回は職人技の頂上決戦!寸法ぴったり究極の精度を目指す。
もし極めて精度が高い継ぎ目なしの一体形状が作れたら…。
ロケットや新幹線は空気抵抗が減少。
より速くより遠くへ行ける。
更にこすれ合う部品の摩擦も減る。
耐久性や燃費が向上するのだ。
挑むは…まずは削りのワザ旋盤。
対するは曲げ伸ばしのワザヘラ絞り。
削ってぴったりか伸ばしてぴったりかの真剣勝負!さあ始まりました「超絶凄ワザ!」MCの千原ジュニアです。
アナウンサーの池田伸子です。
さあ今日のテーマはですね金属加工で究極の精度対決です。
今回は実際に職人技術者の皆さんがふだんから使っている機械をこのスタジオにお持ち頂きました。
まさにふだん慣れているこの機械道具を使って目の前で金属加工して頂くと。
実際に生でという事ですか。
そうなんですよ。
また〜マニアックなとこいきますね。
いいですね。
もうねちょっと攻めてみました。
その今回作って頂くものはこちらです。
これは紙で作ったサンプルなんですけれどもこれを金属で…中はこうなっています。
素材は軽くて丈夫なチタン。
これができれば航空産業などで軽量化が実現できる。
この凄さを解説して頂く先生をお呼びしています。
お願いします。
(海野)どうも。
これを作るかなり難しいでしょ?難しいですね。
初め課題頂いた時に「それは無理だよ」って言ったんですよ。
何でもっと強めに止めてくれなかったんすか。
航空宇宙産業ではこの技術っていうのがまず第一番目は絶対重要…。
ですからこういう精密の加工技術がすごく重要になってくる。
軽ければ軽いほど薄ければ薄いほどいいんですもんね。
そうですね。
ただしこう…薄くなると加工がどんどん難しくなる。
金属加工業者20社の皆さんに「このお題できますか?作れますか?」と伺ってみました。
20社とも「無理です」とご回答頂きました。
お題としてこれ例えば「ケータイ大喜利」のお題なら投稿ゼロですよ。
寄せられない。
お題としていかがなものかっていうぐらい難しいという。
今回の条件。
両端を直径50mm中央を直径20mmぴったりに近づける。
難題に挑んで下さる2組の挑戦者ご紹介しましょう。
まずは刃物で削る達人藤原多喜夫。
創業60年従業員10人のヒューテック。
手がけるのは主に工作機械の部品。
超精密加工を看板に掲げる。
会社の社長兼職人の藤原。
使うのは旋盤。
回転させた金属に刃物を当て削り出していく。
工作機械の王様と呼ばれる。
その技術力の高さが評判となり全国の同業他社から研修講師として引っ張りだこ。
父親が営む町工場で育った藤原。
初めて旋盤を使ったのは何と8歳!真骨頂はそのハンドルさばき。
右のハンドルを回すと刃先は前後に動く。
左のハンドルを回すと左右に動く。
その動きを組み合わせる事で複雑な形状も自在に削り出す。
あっという間に1cmほどのひょうたんの出来上がりだ!旋盤の申し子藤原。
技術を更に高め仕事の幅を広げたいと挑戦を決めた。
対するは曲げて伸ばす達人白鳥兄弟。
埼玉県川口市が彼らの仕事場。
使う道具はこれ。
ヘラという。
創業50年。
こちらも従業員は10人。
ヘラ絞りとはこんな技術。
金属の板を回転させそこにヘラと呼ばれる棒を押し当てる。
体全体で力を加えぐぐ〜っと曲げて伸ばすのだ。
まずは兄で社長の白鳥勝彦。
得意技は…。
マジシャンのように独創的なアイデアを設計に盛り込みどんな難問でも解決してきた。
金属を曲げ伸ばして45年。
いまだ現役。
その腕は世界から認められている。
現在フランスで建設が進む国際共同プロジェクトの核融合炉。
その要となるエネルギー増幅装置の試作部品を手がけた。
極めて高い精度が出せるのだ。
勝って技術力を世に知らしめたい。
野望を抱いての参戦だ!全く違う…ねえ。
削り出すか曲げて伸ばすかと。
さあ藤原さん8歳からやってはるんですか?人手がなくて6歳からボール盤で穴開けをやってたんですよ。
小学校入った時から。
でもう2年もたったら旋盤できるやろうと。
え〜!仕事として…。
仕事として8歳でやってたんすか?そうです。
いや普通の8歳缶詰開けれないですよ。
そうですね。
さあ対しますヘラ絞り職人の白鳥…あご兄弟なんですね。
勝彦さんと政彦さんです。
お願い致します。
お題をまず最初に聞いた時は…。
やっぱりちょっとはね難しくてもチャレンジしてみたいなと思って受けた…。
やっぱりお兄さんから見て弟さんの腕っていうのは一番ですか?そうですね。
どこに出しても恥ずかしくない。
いい兄弟愛ですね〜ホントに。
見てるか?で今回は作り始める最初の形が違います。
まず旋盤の藤原さんは削り出すという事でチタンといってもこの円柱型から作り始めて頂きます。
対するヘラ絞り職人のお二人には最初はチタンのこの板から。
全然分からん。
だからこれでこうやっていくって事ですよね。
さあどうなるんでしょうかね。
何だろう。
どうなるかは見てのお楽しみ。
両者のアイデアが激突だ!練習初日。
旋盤職人藤原の腕ならしだ。
まずは外側からお題の形に削り出す。
ところが!チタンの削りにくさは想像以上。
たった5分で作業を止めた。
刃先がガタガタ。
切れ味がぐんと落ちてしまった。
実はチタンは刃物にくっつきやすい特性がある。
そのため刃先が摩耗しやすい。
ここで藤原どこかへ向かった。
工場の2階から何かを持ってきた。
使い捨て式が普及した現在使う人はほとんどいない代物だ。
これを自らの手で研ぎ摩耗しにくい刃先にする。
旋盤の神様とうたわれた熟練職人がよく口にしていた言葉だ。
藤原が研いだ刃先は角度が20度ほど大きい。
この広い面を使って削る事で刃先の負担を分散させる狙いだ。
果たしてうまく削れるか…。
実に滑らかなり!切れ味最高!市販のものと比べるとその差は一目瞭然だ!刃先のダメージもほとんどない。
これなら切れ味は落ちない。
藤原この手研ぎ刃物で本番に臨む!一方ヘラ絞り兄弟。
弟政彦が用意したのは円盤状のチタン。
これをあの一体形状にするという。
その策を練るのが兄勝彦。
持ち前のアイデアでこの難題に挑む。
まず用意するのは型だ。
ヘラ絞りでは金属の板を型に押し当て形を作る。
つまり型はガイドの役割を果たす。
早速型を作り出す。
今回はこの2つだ。
まずは円柱の型。
これに板を押し当てコップ状にする。
続いてお題に合わせた型を使う。
最後に両端を切り落として完成だ。
この型どおりに曲げて伸ばせるかが政彦の腕の見せどころ。
とここで…。
火を使う!そこでおよそ800度に加熱しやわらかくしながら加工する。
しかし高温にしたチタンは破れやすい。
極めて難しい加工だ。
政彦は右わきに全神経を集中させる。
ヘラから伝わる細かな振動を感じ取るのだ。
何と!右わきの感覚だけで0.1mm単位の厚みを判断できるという。
作業を始めて40分。
破れやすいチタンを見事一体形状にしてみせた。
・もう完璧じゃないですか!兄の作った型と弟の職人技で勝負だ!両者すごいですね。
そうですね。
まずそのチタンが粘っこいっていうのはどういう感覚なんですか?普通の金属であればある程度今の工具であれば勝手に切り子がバラバラになって落ちてくれるように…。
切り子っていうのは…?削りカスです。
それがそれまで粘っこいので巻きつくんです。
さあそして一方のヘラ絞りですけれども。
あの0.1mmをここのわきの感覚で分かるんすか?そうですね。
どんなわきしてるんすか?へ〜!ヘラ絞りにとってチタンという素材はどうなんですか?扱いにくいですね。
扱いにくい。
その集中力を切らさない秘けつみたいなのはあったりするんですか?両者の練習はここから更に高いレベルに突入する。
大阪旋盤の申し子藤原。
対決の条件は薄さ0.3mm以下。
まず外側を削りそのあと内側から削って徐々に薄くしていく。
0.5mmを下回った時の事。
(ビビリの音)何だ?この不気味な音は。
(ビビリの音)この音に深刻な問題が。
今薄さは0.43mm。
ここから試しに0.08mm分だけハンドルを動かして削ってみる。
結果は0.35mmのはずだが…。
(ビビリの音)あのビビリだ。
すると…。
(藤原)そんなに寸法変わってないんじゃないかな…。
狙いどおりにいかない。
極めて薄い金属に刃物を押し当てるとその圧力で外側に広がってしまう。
この時あのビビリの音が出る。
こんな状態では狙いどおりに削る事ができない。
藤原ビビリ問題克服なるか。
同じころヘラ絞り兄弟。
こちらも極薄の課題に立ち向かう。
ふだんの仕事ではどんなに薄くても0.5mm。
0.3mm以下は未知の領域だ。
果たして…。
何やら異変が!中央部長さ2cmの破れが。
やはり0.3mmは難しい!兄勝彦。
まず目をつけたのはバーナーの火。
今のままでは火力が強くやわらかくなりすぎると推測した。
そこで火力を弱めチタンをおよそ500度に。
前回はおよそ800度。
長年の経験から300度下げれば破れないと判断した。
ところが!今度は原因不明のシワが発生!なぜだ。
さすがの政彦もなすすべなし。
ヘラ絞り兄弟この難題を乗り越えられるのか?一方ビビリに悩まされる旋盤藤原。
ここで発想を大転換する。
これまでの手順。
まず外側を削る。
次に内側を削り薄くしていた。
これだとビビリが起きる。
そこで削る順番を全く逆に。
内側から先に削り始めるという。
狙いはこうだ。
内側を削ったチタンに別の金属をはめる。
そのあと外から削る。
こうすれば薄くなっても刃物の圧力に負けないはずだ。
非常にシンプルな解決策。
しかしそれを思いつくかどうかで結果は大きく変わる。
職人の実力はそこに表れると藤原は言う。
さあ薄さ0.3mm以下への挑戦だ。
うまく削れるか?結果は…。
極薄で成功!大胆な発想とそれを形にする確かな技術。
藤原の凄ワザだ!一方ヘラ絞り兄弟。
兄勝彦謎のシワができる原因をこう考えた。
薄さが0.3mmともなると押す力が僅かに変化するだけで簡単にゆがむ。
このゆがみがシワを引き起こすと推測した。
そこで新しい型を作った。
前よりも長さが短くなっている。
長さが短い分力が変化してもゆがみにくい。
だからシワもできにくい。
新しい型で伸ばしたら前の型に付け替える。
つまり2段階で仕上げるのだ。
新しい型を受け取った弟政彦。
あとは彼の腕に託された。
慎重に慎重にヘラを動かす。
うまくいったのか?駄目だ…。
シワの数は減ったがまだ取りきれていない。
再挑戦。
兄勝彦が作った型は申し分ない出来栄えだ。
しかしチタンの繊細さは想像をはるかに超えていた。
僅かな変化も見逃さない。
右わきの感覚を限りなく研ぎ澄ませる。
果たして…。
シワは…。
ない!政彦類いまれな集中力で乗り切った!果たしてその薄さは…。
こちらも極薄に成功!ヘラ絞り白鳥兄弟。
この美しいコンビネーションで決戦に挑む!2015/08/21(金) 16:20〜16:50
NHK総合1・神戸
超絶 凄(すご)ワザ!「激突! 旋盤VSヘラ絞り〜究極の精度対決〜」(前編)[字][再]
金属加工の達人が、究極精度を目指しガチンコバトル!挑むのは8歳から腕を磨いた旋盤職人と曲げ伸ばしの魔術師、ヘラ絞り職人兄弟。奇跡の極薄、一体形状を生み出せるか?
詳細情報
番組内容
金属加工の達人が、究極精度を目指しガチンコバトル!挑むのは8歳から腕を磨いた旋盤職人と曲げ伸ばしの魔術師、ヘラ絞り職人兄弟。お題は「奇跡の極薄一体形状」。多くの金属加工業者が音を上げた超難題だ。つくることさえ難しいこの形状を、いかに寸法ぴったりに仕上げるかで勝負する。金属加工の常識を超える難加工に両者は悪戦苦闘。しかし、あらん限りの技を繰り出し、不可能に挑み続ける。ニッポンの職人の底力、目撃せよ!
出演者
【出演】挑戦企業…箕輪ヘラ絞製作所,ヒューテック,専門家…海野邦昭,【司会】千原ジュニア,池田伸子,【語り】千葉繁
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
バラエティ – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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