(カッキー)
私の忌まわしい過去。
DV
ドメスティックバイオレンスにおびえ悩みそして夫から逃げ出した日々
ぼろぼろになって訪ねた私をかくまい親身になって相談に乗ってくれたNPO渋谷駆け込み寺の雅伝助さん
そんな私を1年2カ月にもわたって励ましてくれたばかりか純喫茶昭和堂の店長に雇ってくれた有村霧子さん
癒し屋のみんなには抹殺したいくらいの暗い過去は今まで隠していたのですがついに打ち明ける日がきたのです
それというのも…
(キリコ)それであしたその旦那がここに。
(キリコ)カッキーに会いに来る。
…ことになったからです
(清助)ここに!?どうせ会うのならここでって私が言ったの。
(伝助)もう一度確認する。
カッキー。
お前は金輪際旦那とはよりを戻すつもりはないんだな?
(カッキー)はい。
ありません。
(伝助)よし。
(カッキー)もしキリコさんのお許しが得られれば私はこれからも昭和堂の雇われ店長として人生を全うしたいと思います。
大きく出たわね。
「人の一生かくれんぼ。
私はいつも鬼ばかり」だよ。
キリコさんが鬼なら私は桃太郎になります。
うん?意味が分かんないんだけど。
まっ。
みんなカッキーを地獄の底から救い出してやろうじゃないの。
(清助)よし。
(富子)えっ?今から豆をいってくれ?
(清助)鬼は外。
福は内ってな。
(富子)何季節外れなことを。
(清助)昭和堂でまくんだよ。
(富子)おおっ。
そうかい。
(清助)うん?
(富子)お前もやっとその気になってくれたかい。
(清助)えっ?
(富子)西洋の魔女は日本の鬼とおんなじだ。
福は内。
キリコは外。
(清助)いやいやいや。
よし。
腕によりをかけていってやる。
(清助)いい…。
いらないでいい。
(富子)いってやるいってやる。
(清助)よりかけなくていい。
(富子)いってやる。
(キララ)今日はアッちゃんの出番あるかもしんないね。
(敦也)おう。
キリコによるとな女房に暴力振るうDV男はたいがい実際のケンカには弱いらしいんだ。
外で我慢してた鬱憤が一気に家の中で爆発するらしい。
(敦也)でもいざって場合に備えておいた方がいいからな。
(キララ)力強い。
やっぱ昭和の男は頼りになるね。
(敦也)この際涼から俺に乗り換えるか?
(キララ)ううっ。
それだけはごめん。
「離婚してほしい」すでに旦那のサイン入り。
それに「裁判沙汰にだけはしないでくれ」か。
1年余りあんたが悩んだ末の結論が新しい女ができたから別れてくれって離婚届と裁判忌避の嘆願書。
ずいぶん虫のいい話だね。
もしあんたが嫌なんだったら離婚届にはんこ押して裁判にはしませんって一筆書けば無理して旦那に会わなくて済むんだよ?でもどうしても会うってか?うん。
ふーん。
どうして?あの人と結婚するって人のためにも私が一度ちゃんと会って話をした方がいいかなって。
絶対に私と同じ目に遭わせないってことをあの人に約束させないと。
・「涙など見せない…」あんたってホントにつくづく人がいいよね。
そういうの世の中で何ていうか知ってる?さあ?おバカさんっていうんだよ。
普通だったらささっさと離婚届出してその瞬間からきっぱり絶縁すんの。
DVで苦しめられた旦那の次の女の面倒わざわざ見てやるなんてお人よしにも程がある。
・「ふりだしからまた始めればいい」・「幸せになりたい…」はい。
カッキー。
うん?スプーンがない。
あっ。
ごめんなさい。
はい。
どうぞ。
あんたもう目を閉じてても何がどこにあるのか分かるんしょ?えっ?あっ。
はい。
人生ってもんも目を閉じてても何がどこにあるのか分かればいいんだけどね。
・「みんな振り返る」うん。
うちの店長はおバカさんだけどコーヒーを入れる腕だけは抜群だね。
・「彼だけが男じゃない…」・
(ノック)・柿崎照美さん。
お時間です。
・本番会場にどうぞ。
(キララ・栞)鬼は外。
(清助)福は内。
(キララ・栞)鬼は外。
(清助)福は内。
あんたたち。
相手もまだ来てないのに。
そういうのを無駄な努力っていうのよ。
(清助)だって相手が来たら怖くてまけねえじゃねえかよ。
(栞)来た。
(清助)うん?おっ。
(清助)鬼は外。
(キララ・栞)鬼は外。
(涼)痛っ。
(キララ)あっ。
涼君。
ごめん。
(清助)鬼は外。
鬼は外。
(キララ)やめて。
やめて。
(清助)鬼は外。
(キララ)涼君だって。
やめて。
(清助)鬼は外。
ハハッ。
鬼…。
(カッキー)これたった一枚家から持ち出した洋服。
(千香)何か思い出でも?
(カッキー)うん。
・
(ドアの開く音)いらっしゃいませ。
カッキーの旦那さま。
当店自慢のブレンドコーヒーです。
お口に合うこと請け合いなのでどうぞ。
さっ。
温かいうちにどうぞ。
飲んでほしいって言ってんだけど。
(正義)えっ?飲もうと飲むまいと…。
それあんたの奥さんが心を込めて入れたコーヒーなの。
朝早く起きて豆ひいて時間かけてドリップして。
だから飲みなさい。
お味はどう?
(正義)うん…。
「どう?」って聞いてんだけど?
(正義)おいしいです。
やった。
初めて人に褒められた。
それ私が入れたのよね。
(正義)あっ。
どうりで。
照美が入れたならもっとおいしいはず。
ふーん。
奥さんのコーヒーの味覚えてたんだ。
そりゃ2年もの間ずっと毎朝毎朝飲んでたんだから。
新婚早々2年もの間ずっとカッキーに暴力振るってたんでしょ?初めっから嘘ばっか。
ちゃんと覚えてたんなら最初の一口で分かったんじゃない?初対面の初めの一言でその人間の性格って分かるのよね私。
(正義)いいからちょっとあっちに行っててくれないかな。
(正義)俺たち二人っきりで話がしたい…。
名刺下さる?これ大切に保管しときますね。
今後何かあったときには会社宛てに連絡ができるように。
照美…。
将来私にこれ使わせるようなまねしないようにね。
それじゃ後はお若いお二人でどうぞごゆっくり。
ああ。
紹介しとくわね。
ここに座っている人たち一束幾らの人間だと思わないでね。
あのでかい山伏みたいな格好してるのが人を呪い殺すことができる霊能者。
(敦也の気合)その隣にいるあんこだらけの上っ張り着た風采の上がらない男は今は和菓子屋やってるけど元刑事。
(清助)えっ?あっ。
よろしく。
その隣にいるけばいお姉ちゃんは裏社会を一発で動かせるキャバ嬢。
んでそのキャバ嬢を好きなように動かせる陰の帝王が隣にいるイケメン君。
その横にいる三百代言基。
弁護士を目指している才女。
司法試験一発合格間違いなしの才媛。
ミスロイヤー。
(栞)裁判長。
異議あり。
カウンターの中にいるのがカッキーがここに来たとき義きょうだいの杯を交わしたあばずれ女。
背中に入れ墨が入ってるって噂。
(千香)きょうだいに何かあったらこの緋牡丹のお千香が許さないよ。
みんなカッキーのお友達。
じゃあ後はよろしく。
(正義)何かおかしい?
(カッキー)ううん。
(正義)やっぱ何かおかしいよ。
あんたたちみんな僕と照美の会話をここで聞いてるってことですか?フフッ。
2人の会話聞いてんのはね私たちだけじゃないの。
あんたの後ろ。
ほら。
神様もちゃんと聞いてんのよ。
妙なこと口走ったらとんでもない罰が当たるわよ。
その神様平将門の生まれ変わりなの。
あんたさ結局カッキーに何言いに来たわけ?神様と私たちの前でちゃんと話してごらんよ。
言えないのなら私が当ててあげるわね。
そうね。
まずはあんたが繰り返してきたDV。
裁判沙汰にはしないでくれって泣きを入れる。
次にさカッキーを殴ってできたあざと診断書をまとめて伝さんが撮った写真データを消去してほしい。
最後にはさ新しい彼女と結婚するから今後ちょっかいは出さないでほしいって頼むんしょ?もちろんDVのことが会社にバレたらヤバいからくれぐれもご内密にって頼み込む。
で最後の最後は離婚届にはんこ押してさっさと出してほしい。
どう?違うかしら?何かあんた失礼じゃないか。
夫婦の最後の会話なんだから色々思い出話したっていいじゃないか。
思い出話だって。
どうする?カッキー。
ごめんなさい。
思い出話なんてしたくないです。
絶対にしたくありません。
いい思い出なんて一つもないから。
そしたらさカッキー。
私がさっきずばり言い当てた案件についてあんたの口から言ってあげな。
えっと。
訴訟は起こすつもりはないので安心してください。
(正義)うん。
写真と診断書のデータは全部伝助さんが預かっています。
だから私は消すことはできないし。
いざというときのために一応取っておきます。
家に残ってる私の私物は全部。
残さずに全部捨ててください。
破棄していいんだね?
(カッキー)はい。
最後に2つあなたに約束してほしいことがあります。
(カッキー)それは…。
(カッキー)一つは新しくお嫁さんにする人を私みたいにしないでください。
お前みたいに?
(カッキー)ええ。
怒鳴ったり暴力を振るったり自由を奪ったり。
そういうことを新しい彼女には絶対にしてほしくないんです。
約束してくれる?分かった。
もう一つは?何だよ?照義。
(正義)照義?あなたと私の間にできた子供。
たぶん男の子だと思って私照美の「照」とあなたの正義の「義」を取って照義って名付けたんです。
私がいたことであなたの人生変わってしまった。
あなたがいたことで私の人生も変わってしまった。
でも新しくお嫁さんにする人の人生悪い方には変えないでください。
あなたは私に暴力を振るうときいっつも叫んだ。
愛してるから殴るんだって。
でもそれは言い訳です。
自分を正当化するための言い逃れです。
女はどんなに愛されてても殴られて自分の人格を否定されることとっても嫌なんです。
あなたはどんなに私がお願いしても新しくお嫁さんになる人に私とおんなじことすると思う。
私そう確信してるんです。
だから。
だから…。
お嫁さんに暴力を振るいそうになったら生まれてこれなかった照義のこと思い出してください。
あなたも私も子供を殺してしまった共犯者。
殺人者なんです。
(・『元気を出して』)・「涙など見せない強気な…」分かった。
俺も約束は守る。
もう暴力は振るわない。
絶対に守ってください。
お願いします。
・「すがるのはやめにしてふりだしから…」
(キララ)カッキー。
・「また始めればいい」約束する。
・「幸せになりたい気持ちがあるなら」じゃあこれで。
(カッキー)わざわざ私の家に来てくださってありがとうございました。
(正義)働いてるだけじゃなくてここに住んでるの?とってもアットホームなおうちです。
最初に会ったときは「あ・い・し・て・る」だった。
思い出を消してんの?キリコさん。
何で私に最後のお別れのときありがとうって言えって言ったんですか?ありがとうって言葉はさ感謝を示してるんだけどもっと本質的な意味は私は私の過去を受け入れましたってことだからさ。
私は私の過去を受け入れました。
そっか。
過去を断ち切るんじゃなくて受け入れたからすごく気持ちが楽になったんだ。
そう。
人間の心って不思議なもんでさ自分で断ち切ったはずの過去にはいつまでも付きまとわれて重いんだけどしっかり受け入れた過去はその瞬間軽くなるんだよね。
なるほど。
キリコさんも過去をそうやって受け入れたんですね。
そうなんでしょ?まっ。
いいじゃない。
私のことは。
それよかさもう柿崎じゃなくなるんだからカッキーって呼ぶのはおかしいか。
いいです。
カッキーのまんまで。
それも受け入れます。
そう。
じゃあビールビール。
乾杯しよう。
何に乾杯です?取りあえずあんたが受け入れた過去に。
はい。
乾杯。
乾杯。
かーっ。
2015/08/20(木) 13:25〜13:55
関西テレビ1
癒し屋キリコの約束 #14[字][デ]【夫と幸せに別れる方法】
今週はキリコ(遼河はるひ)が癒し屋の仲間を癒す!洋菓子店の千香(月船さらら)を騙した結婚詐欺師に、カッキー(前田亜季)を苦しめた別居中の暴力夫に天誅お見舞い!?
詳細情報
番組内容
キリコ(遼河はるひ)のはからいで、カッキー(前田亜季)は自らにDVを働いた上、他に女が出来たからと離婚を迫ってくる夫の正義(浜田信也)と純喫茶・昭和堂で会うことに。カッキーを心配した涼(戸塚祥太)たちは、それぞれ準備を整えて彼女を見守ることに。昭和堂はカッキーにとって“ホームグラウンド”なのだ。
夫と会う当日、カッキーは真っ白なドレスを着て店に現れる。
番組内容2
その美しさにキリコを始め見惚れる一同。そのドレスはカッキーが柿崎と暮らしていた家を出た時、唯一持ち出したもの。カッキーはその姿で、自らのある“決意”を示したのだった…。
やがて、一見実直そうなカッキーの夫・正義が店にやって来る。キリコは恭しくコーヒーを出し、オドオドしている正義に対して飲むように勧めると、カッキーに目配せをする。早速、キリコの“先制パンチ”が決まる!?
出演者
有村霧子:遼河はるひ
柿崎照美:前田亜季
上山 涼:戸塚祥太(A.B.C−Z)
小出清助:長谷川朝晴
都幾川敦也:小林正寛
キララ:中山来未
本城 栞:吉原茉依香
小笠原千香:月船さらら ほか
スタッフ
【原作】
森沢明夫『癒し屋キリコの約束』(幻冬舎文庫)
【脚本】
佐伯俊道
【演出】
星 護
【プロデュース】
市野直親(東海テレビ)
高橋萬彦(共同テレビ)
【音楽】
森英治
【主題歌】
「ThankYou For The Music」ラストヒロイン(中山来未)(ソニー・ミュージックエンタテインメント)
【制作・著作】
共同テレビ
【制作】
東海テレビ
ご案内
【公式サイトURL】
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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