蜘蛛ですが、なにか?

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クラス最底辺の女子高生が、モンスター最底辺の蜘蛛に転生して、成り上がっていく物語

投稿者: [2015年 08月 17日 14時 04分]
あらすじ通りの人外転生ファンタジーですが、徐々に明らかになる不穏な世界観と、はるか格上に辛勝を重ねる読みごたえのある戦闘で、一気に引き込まれます。
幕間が進むにつれ、片や孤独で壮絶なサバイバル、片や人として健やかに成長する同級生と、対比で不憫さが増すものの、マイペースで底抜けにポジティブな主人公の軽妙な語りが感傷を感じさせません。
オリハルコンの精神力タグに偽りなし。
ゲームのような世界に抵抗がなく、成長を感じられる作品が好きなら強くお勧めします。
気付けば50万文字超を息をつく間もなく読み終えています。


ただし、幕間にTSと鬱展開があるため、嫌いな方はご注意を。
特に後者は抵抗のある人も多いと思うので、気になる方は「S20 転落」を先に読んで予め心構えをしておくと、衝撃が軽くなるかもしれません。
今のところネックとなりそうな要素はその一話のみなので、めげずに読んで貰いたい作品です。

主人公の魅力が際立っている

投稿者: ジューイ [2015年 08月 13日 09時 15分]
異形の生物に転生…ここまではなろうでも散見される設定だ。
この作品が一線を画している点は、主人公の魅力、それと不気味な伏線、これに因る所が大きい。
主人公の独白は、個人的な主観であるが、まさにオタク女のそれである。それも一昔前の。
しかし、そのどこか気の抜けたような語り口から、時折不気味で、しかし重大な意味を持っていたりする発言が飛び出す。
その伏線の巧緻さは、他の方々が語っておられる通りだ。
ところで、こうも長くなり、また更新が頻繁に行われる作品は、得てして本筋とまるで関係のない挿話が盛り込まれ、キャラの冗長な絡みが続くものだ。
しかし、この作品にはそれがない。
なろうには本当に珍しい、息もつかせぬ、という表現が、この物語を表現するにあたっては最も正しいだろう。
こうまで高い更新頻度を維持しつつ、高いクオリティを保ち続ける作者様には心底敬服する。

最後に。蜘蛛子さん大好きです!!!!!

毒です。猛毒です。

投稿者: トーや [2015年 08月 12日 23時 25分]
この作品を一文字で表すとしたら[毒]です。または(猛毒)と表すのも良いでしょう。一文字?そんな事に拘っていてはこの作品は楽しめませんよ?だって作品の主人公は良くある転生物の定番の魔族でもスライムでもない、ましてや人でもない蜘蛛ですから。私は初っ端からとても言い表せない程の驚きを味わい、この時にこの作品の毒に侵されました。それが昇華して今は、毎日読まなければならない程の麻薬へと変貌しております。さあまだ読んでおられない方は一緒に毒に侵されませんか?

蜘蛛子の毒に侵されようwww

投稿者: ゆーの [2015年 08月 11日 22時 30分]
色んな作品を読み漁っているつもりですが、久しぶりのクリティカルヒットです。
主人公の成長とそこに纏わる話が、たまらないノリと勢いで進んでき、読み手を物語の中にグイグイと引き込んでいきます。
そして、読み進めるごとに、 作品の面白さに、蜘蛛の糸に絡められ、蜘蛛の毒に侵されるがごとく、激しい興奮とカルタシスのハーモニーで脳汁がドバドバと溢れ出します。
別視点で、「食育」を考えさせられる作品です。
全ての生物の体は、食べた物で出来ているのですから。

なぜここまでレビューさせるに至るかわかる物語

投稿者: 白樫黒霧 [2015年 08月 09日 10時 05分]
異世界の騒動にたまたま巻き込まれた主人公を含むとあるクラスがまとめて異世界に転生してしまう。主人公は何故か蜘蛛(魔物)に転生してしまい、生まれたダンジョン内を強く生きていく異世界変身譚。

カフカの「変身」を彷彿とさせるような設定ではあるが、
なろうではお馴染みのレベルやスキルといったゲーム要素×ゆるいなりに本気を出して生き抜くまさしく現代っ子×蜘蛛
というなんだかよくわからないなりに読み進めていけてしまう謎の快感を感じる。

本編では基本的に主人公(蜘蛛)の一人称視点で進行するが、幕間に別の転生者の物語も描かれる。本編、幕間。この物語を構成する2要素が絡まるようで何かおかしい感覚を得ることも面白い。
最新話あたりでの「謎解き」を味わったとき、強烈な叙述トリックを味わった探偵の気持ちになる。

そして圧倒的更新スピードとレビュー数。
なんとハマることか。私もどハマりしてしまった一人である。

蜘蛛子成分にご注意を

投稿者: たゆ [2015年 08月 07日 21時 28分]
蜘蛛子成分、重度の依存性と多幸感、興奮作用などなどの症状が見られます。
まずこの症状は1~3までの症状が確認されています。
段階1では、昼休みや授業の休みの合間に観覧してしまう。授業に集中できない、読んでないと苛苛する、というとても軽い症状です。
段階2では無意識の内にキーボードで「蜘蛛ですが、なにか?」と検索してしまう。という症状が現れます。もうここまで症状が進行してしまうと完治はほぼ不可能と言っても過言ではないでしょう。
諦めてください、あなたは蜘蛛の糸に捕まりました。
段階3はもはや末期です、頭の中には蜘蛛子一色。次回どうなるんだろう?という疑問によって日に幾度、一時間に4~5と観覧しまうのは当たり前。一日に更新がなければ、蜘蛛子成分の補充と複線捜しを兼ねて、読み返します。「ま、待ってくだされ!もっと、もっと見せてくだされ!」というのが口癖となります。

テンプレなようで先が読めない不安定さ 言うなれば「なろう転生作品のキマイラ」

投稿者: 仲根多鎖 [2015年 08月 06日 20時 25分]
クラス転生を果たした内の一人である「彼女」は何故か蜘蛛として新たな生を受けた。緩すぎる幸福感と硬すぎる精神力で自身の身に起きた事をあっさり受け入れ、スリリングなサバイバルライフを満喫(?)する。
一方、ある少年はいかにもなテンプレチート転生ライフを送る。偽善と罵られる類の人の好さを貫きながら。しかし、双方の物語は紡がれるたびに謎を、不穏さを増していくのだった…

本作の1つ1つの細かい要素はなろう作品-特に転生もののテンプレからの引用。だが、それらを絶妙に組み合わせることで「独特の魅力を持つ主役」「何が真実かわからない」「一部の解答と更なる謎を提供するサブパート」という他に類を見ない個性の獲得に成功している。

恐らく、作者は数多のジャンルとその作法に精通していると思われる。例えば、サブパートのヒロインのフラグ建築は明らかに「その手の作品」の作法を熟知している、にわかでは絶対書けない代物。

なろう的テンプレ要素の皮を被ったナニカ

投稿者: 七福仁 [2015年 07月 23日 09時 44分]
この物語は一見、なろう的テンプレ要素がふんだんに盛り込まれた小説のように見えます。異世界(魔物)転生、一人称、努力成長、チート、レベル制、スキル、コミュ障、女?主人公などなど、盛り沢山です。
主人公が蜘蛛というところは、一線を画すところですが、それだけなら、此処までの支持を得られなかったでしょう。

この物語の何よりスゴイところは、その中心に『不安定さ』があるというところです。真実らしき情報は、様々な場所に散りばめられています。しかし、読者には、それが本当のことなのか、嘘なのか、全く判断がつきません。
その癖、物語の持つエンターティメント性が読者を飽きさせない力強さを持っており、素晴らしいの一言です。

更新速度も、文章量も、活動報告も、計算された計画性の上に成り立っており、巨大な蜘蛛の巣に引っ掛かった気分にすらなります。
と、深読みしたくなるくらい、面白く、中毒性の高い物語です。

どっこい生きてる迷宮の中ー♪

投稿者: アイアン [2015年 07月 18日 22時 38分]
なろう定番の転生もの、と思いきや全く異なるテイスト
例えるなら変化球を予想していたらラグビーボールをストライクゾーンに投げ込まれたようなものw
主役はまさかの蜘蛛
誰に影響されることもなく淡々と境遇に適応しては様々なトラブルを手段を選ばず踏破し
日々の出来事にノリ突っ込みを入れながら愉快にボッチライフを満喫するキャラ付けが、主人公に独特の魅力を与えている

もう一つの特徴が幕間に挟まれるサイドストーリー
「泥に塗れようと最後に生き残った奴が勝ち」という弱肉強食の死生観が中心の本編と
「理不尽に苛まれようと人の善性を信じる」王道と苦難が描写された外伝の対比が素晴らしく
本編と外伝が合致した時への期待と不安を煽る手法はまさに見事
怒涛の更新速度により物語の展開に臨場感とスピード感が加えられている点も高評価の一因
始めから読む方は、出来るだけ一気に読み進める事をお勧めします
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