興味のある人は、居住地と職業から、自分がどのあたりに位置しているのか確認してみるとよいだろう。
都道府県別にしてみて気づくのは、都市部と地方の極めて大きな格差だ。ここまではっきりと現れるものだとは思っていなかったが、地方のボーナス支給水準は想像以上に低い。たまに宮崎の化学工業とか、新潟のその他運輸業、滋賀の繊維製品製造業など(企業名が特定できそうだ)、異常値的に高い値がポツポツと出現するほかは、東京・大阪とは10~30万円の差がある。良い待遇を求めるならば、やはり都市部に出る必要がある。
もちろん、地方では家賃などの生活経費が都市部とは異なるので、給与差がそのまま生活の余裕には直結しない。ただ、地方では移動のために自家用車の所有が必須だったりするコスト増加要因もあるので、自分の生活スタイルに照らしあわせて確認する必要があるだろう。
一方で産業別に見れば、金融・機械・化学・インフラ関係が地方も含めて高い一方、飲食・宿泊などの個人向けサービス業の低さが目につく。これはパートやアルバイトなどの非正規社員が多いためと考えられるが、これだけ歴然とした差があると、今後の少子化社会において必要な労働力を確保するのも難しくなることが容易に想像される。地方だと更に状況は厳しく、産業として成り立っているのか疑問に思えてくる。
最近しばしば耳にする外国人研修制度を悪用した人権侵害の増加を上げるまでもなく、安価な労働力の確保のために移民を奨励することはあってはならない。とすれば、徹底した省力化、ロボットなどによる置き換えが日本にはどうしても必要になる。人件費よりもロボットの導入・維持管理コストが下がるのならば、こうした産業からロボットの導入は否応なく進む。ロボットが接客する変なホテルやソフトバンクのPepperは今でこそイロモノ扱いされている部分があるが、じきに当たり前になる。率直に言えば、そうならないとこれらの産業は立ち行かない。
将来の道を考える余地がある人は、こうした状況をよく考えて就職先を選択すべきだ。もちろん、現状がこの先もずっと不変ということはあり得ない。少子高齢化は確実に日本の産業構造を変えるだろうし、AIやロボットに奪われる職もあるだろう。在宅勤務や通販の普及は地域格差の緩和に寄与するだろうが、一方で日本には全国津々浦々までインフラを維持管理する体力はもはやなく、都市部への人口誘導が計画的に進められなければならない。
日本の産業格差・地域格差を考える一助になれば幸いだ。
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