広島原爆の日:「不戦の碑」に元毎日新聞記者の名

毎日新聞 2015年08月06日 20時46分

 広島原爆で犠牲になった新聞社の社員らの名前を刻んだ「不戦の碑」(原爆犠牲新聞労働者の碑、広島市中区)で6日、碑前祭があり、被爆から16年後に原爆症で亡くなった元毎日新聞記者の重富芳衛氏(享年53)の名が新たに刻まれた。

 広島支局員だった重富氏は、爆心地から500メートル余の自宅で被爆。1956年に退社後、広島市で地域情報誌を創刊したが、61年5月16日に原爆症による肺臓がんで死亡した。

 碑前祭には、報道関係者ら約120人が参列。毎日新聞大阪本社の小菅洋人編集局長は「大先輩のジャーナリズム精神を胸に、平和報道にこれからも取り組んでいく決意を固めている」とあいさつした。

 碑に名前が刻まれた犠牲者は計132人となり、毎日新聞からは山口勝清氏(享年40)と合わせ2人になった。【瀬谷健介】

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