東海大相模の優勝で幕を閉じた第97回全国高校野球選手権大会(甲子園)。早実(西東京)の清宮幸太郎内野手(1年)、関東第一(東東京)のオコエ瑠偉外野手(3年)、東海大相模の小笠原慎之介投手(3年)の“ビッグ3”が、前評判通りの活躍を見せたが、逸材はそれだけではない。「高校野球芸人」として知られ、人気バラエティー番組「アメトーーク!」(テレビ朝日系)でもおなじみの、かみじょうたけし(37)が仕事の合間を縫い、今大会をスタンド観戦。“かみじょう流ベストナイン”を選出した。
かみじょうが、今大会のナンバーワン投手に推したのは花咲徳栄(埼玉)の背番号「18」で2年生左腕の高橋昂也だ。3試合にいずれも2番手で登板し、計8回を投げて8三振を奪い、6安打2失点(自責点1)。東海大相模の小笠原や吉田(3年)、敦賀気比(福井)の平沼(3年)、中京大中京(愛知)の上野(3年)らを「僕が言わんでも誰が見てもいい投手」としながら「その中で高橋クンは光るものがあった。負けはしたけど、特に準々決勝の東海大相模戦で憧れているという小笠原クンと投げ合ったことで、彼の潜在能力が引き出されたのか、MAXが145キロも出ていた。ボークやエラーが絡んで失点したけど、内容ではあの強力な東海大相模打線を打ち取っていた」という。
今大会には未出場ながら、いずれも今春センバツに出場した県岐阜商(岐阜)の高橋純平(3年)、龍谷大平安(京都)の高橋奎二(3年)、今大会で3回戦まで進出した花巻東(岩手)の高橋樹也(3年)の3投手はプロ注目。「今年はやたらと高橋という名前の好投手が多いなと思っとったら、花咲徳栄に4人目がおったのかいと(笑い)。勝負度胸がめちゃめちゃあって、変化球やなくてガンガン直球でインコースを攻めててホンマにスゲー心臓してたわ。しかも、まだ2年生でしょ。来年また甲子園に帰ってきたら、バンバン150キロ台を連発する投手になってる可能性があるね。将来は西武の菊池雄星みたいに左でグイグイ押しながら直球で三振が取れる投手になれるんとちゃいまっか」と大絶賛だ。
捕手は健大高崎(群馬)の柘植世那(3年)。「彼はランナーが出たときのけん制の姿勢がすごい。ニラミを利かせて一塁へ投げてアウトにしたりとか何回か見た。とにかく肩がめちゃめちゃ強いし、打撃もよくて、完全にプロ向き。頭もキレて息の長い中日の谷繁さんのようなタイプ」とベタ褒め。一塁手は東海大相模の磯網栄登(3年)で「本当は清宮クンなんやけど、磯網クンもいいですわ。7打数連続安打したり、一時は打率7割超えたりとホンマもんの安打製造機でミート力は抜群。ヤクルトの山田哲人のような成績が残せる選手になれるのでは」と話した。
二塁手は上田西(長野)の斎藤尊志(2年)をチョイスし「九州国際大付戦(準々決勝)で2打席連続2ランした早実の富田クン(3年)も迷ったけど、斎藤クンの超攻撃的な足の速さはヤバいっしょ。県大会では9盗塁して甲子園でも盗塁を見ましたけど、ものすごい快足を見せてましたわ。158センチと小柄だけど打撃での小技もあって野球センスの塊でしたね」。三塁手は九州国際大付(福岡)の山本武白志(3年)で「清宮クンよりも山本クンの方がいわゆるホームランアーティストですわ。高い放物線を描いて、甲子園で3本塁打するなんてなかなかできまへんで。お父さんが元プロ選手ですし、やっぱり息子さんも華があるね」とうなった。
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