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ロシア首相 北方領土はロシア領と強調
8月23日 5時44分

ロシア首相 北方領土はロシア領と強調
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ロシアのメドベージェフ首相は北方領土の択捉島を訪問し「日本とは友好関係を望むが、ロシアの領土と関係づけてはならない」と述べ2国間関係と今回の訪問は別の問題だとの立場を示し、北方領土はあくまでもロシアの領土だと強調しました。
ロシアのメドベージェフ首相は22日、北方領土の択捉島を訪問し、水産加工場や開業した空港を視察したほか、若者たちが島の発展について話し合うフォーラムに参加しました。このあと、メドベージェフ首相は記者会見し、今回の訪問によって「日本側から日ロ関係の悪化を懸念する声が出ている」と質問されたのに対し、「日本は隣国であり、友好関係を望む。しかし、ロシアの領土と関係づけてはならない」と答え、2国間関係と今回の訪問は別の問題だとの立場を示しました。
そのうえで、「われわれはロシアの領土だから訪問した。今後も訪問する」と述べ、北方領土は自国の領土だと強調したうえで、「北方領土には近代化した軍の部隊が必要だ」として、駐留する部隊の装備を近代化する考えを示しました。
一方、岸田外務大臣がロシアのアファナシエフ駐日大使を外務省に呼び、メドベージェフ首相の択捉島訪問について抗議したのに対し、ロシア外務省は声明を発表しました。声明では「日本政府の反応は第2次世界大戦の結果に異を唱え続けていることを表すものだ」と日本を批判し、北方領土は第2次大戦の結果、ロシアの領土になったとする従来のロシアの主張を繰り返しています。

「島々には資源がある」

ロシアのメドベージェフ首相は北方領土の択捉島を訪問したあと、インターネットの交流サイト「フェイスブック」に投稿し、「島々には観光業や水産業が発展するためのあらゆる資源がある。ここは成長著しいアジア太平洋地域へのロシアの玄関口だ」とコメントしました。そして、「ロシア政府は住民の生活を向上させるため、さらに事業を行う」と述べ、インフラ整備など開発を続ける考えを強調しました。

ロシア閣僚が定期的に訪問か

ロシアのメドベージェフ首相は22日、択捉島で「閣僚たちが島々を含む極東など、ロシアの地図上で鍵となる地域への訪問を定期的に行うことになる」と述べ、ロシアの政府高官による北方領土への訪問が増えるとの見通しを示しました。
ロシアのメディアによりますと、メドベージェフ首相は今月13日、閣僚らに対して、3か月ごとに、ウクライナから併合したクリミアや、NATO=北大西洋条約機構の加盟国に囲まれた飛び地のカリーニングラード、そして、極東を視察するよう指示したということです。
今後はロシアの閣僚が北方領土を定期的に訪れ、予算を投入しているインフラの整備状況などを監督するとともに、自国の領土であることを誇示するものとみられます。

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