記事詳細
中国、台湾の政権交代を確実視 党内報告で国民党候補は「二軍」 日米台の連携を警戒
その上で、台湾の政権交代後の周辺情勢として、(1)台湾海峡での民進党政権の挑戦(2)南シナ海問題で、ベトナム、フィリピンと連携する米国の挑戦(3)尖閣諸島(原文では中国名「釣魚島」)問題での日本の挑戦-を列挙。東シナ海から台湾海峡を経て、南シナ海に至る日米台の包囲網を意味する「三海連動」の状況が生まれると懸念を示した。
中国が取るべき対策について、報告は経済をはじめとする中台の実力差が中国優位に傾いているなどとして、国民党政権の8年間に深まった中台の経済・貿易関係を軸に民進党政権を揺さぶる方法を提言。「両岸(中台)の統一は台湾の宿命だ」と述べ、統一政策に自信を抱くよう党内に訴えた。
台湾の総統選について、中国政府は公式には「介入も論評もしない」(馬暁光・国務院台湾事務弁公室報道官)として、選挙情勢や候補者への評価は通常明らかにしない。
任期満了にともなう次期総統選は、来年1月16日に立法委員(国会議員)選と同時に投開票される。現地の世論調査では、民進党の蔡氏がリードし、国民党の洪氏と8月に出馬表明した宋楚瑜・親民党主席が蔡氏を追う情勢となっている。