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中国、台湾の政権交代を確実視 党内報告で国民党候補は「二軍」 日米台の連携を警戒

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中国、台湾の政権交代を確実視 党内報告で国民党候補は「二軍」 日米台の連携を警戒

 中国政府系の台湾専門家が、共産党内で行った台湾に関する情勢報告で、台湾の次期総統選(来年1月実施)で最大野党、民主進歩党(民進党)による8年ぶりの政権奪還が確実だと結論づけたことが分かった。報告は中国国民党の公認候補を「二軍だ」と酷評する一方、民進党政権の独立路線や親米傾向を予測し、台湾が日米と連携して中国と対峙(たいじ)する局面の形成に強い警戒感を打ち出した。(山本秀也)

 この報告は、中国政府のシンクタンク、中国社会科学院台湾研究所の朱衛東副所長が7月、「当面の台湾情勢と両岸(中台)関係の前途」と題して行った。

 判明した報告内容によると、台湾の内政状況については、昨年11月の統一地方選で、政権を握る中国国民党が惨敗したことを例に同党の弱体ぶりを悲観。同党の総統候補となった洪秀柱・立法院副院長(国会副議長)を「人気のない二軍的な存在」と論評した。

 これに対し、民進党候補の蔡英文・同党主席に関しては、「しなやかな台湾独立」「笑顔の台湾独立」を進めていると評し、「われわれは民進党『台湾独立』政権が、再度登場することに備えなければならない」との結論を示した。

 報告は、台湾の独立傾向が強まるなかで、「米国、日本が(台湾に)手を突っ込む余地が広がっている」と指摘し、蔡英文氏が政権獲得後、米国への依存を強めると予測した。

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