これに対し、中国も黙ってはいない。現時点で、軍事パレード出席を表明しているのは、ロシアのプーチン大統領や、中央アジア諸国やアフリカ諸国の首脳だけで、このままでは、習主席のメンツは丸潰れなのだ。
中国側の言動には怒りも感じられる。朴氏の要請に応じて、日本の伊藤博文元首相を暗殺したテロリスト、安重根(アン・ジュングン)の記念館を、中国黒竜江省ハルビン駅に開設するなど、一貫して韓国を厚遇してきたこともある。
このため、朴氏が「軍事パレード欠席」を検討していることについて、外交筋などを通じ、「中国としては『ゴルフ大会に出席して、ゴルフをやらずに食事をしていっただけ』と受け止めざるを得ない」(=軍事パレードに参加しろ)と伝えたとされる。完全な恫喝ではないか。
前出の菅沼氏は「朴氏は追い込まれている」といい、続けた。
「軍事パレードに参加すれば、米韓関係や日韓関係は厳しくなる。10月の訪米も成果はあまり期待できず、日韓首脳会談も遠のくだろう。といって、参加しなければ習氏の怒りを買い、中韓関係がおかしくなる。これもすべて、朴氏が就任以来、異常な『反日』を続けてきたからだ。中国は『日米韓分断に利用できる』とみて、朴氏を厚遇し、共同戦線を張ってきた。中国の手練手管に振り回されている。自業自得というしかない」