自慢の取れたての野菜をたっぷり使いかまどでパーティー。
(井上)あジャガイモできました!おいしそう。
奥さんもこの笑顔!こんな暮らしをなんと東京で手に入れたのが…何を作ってどう売るかお客さんが多い東京の農業は自分次第。
そんな可能性に引かれて独立する20〜30代の農家が増えているのです。
高校卒業後さまざまな仕事を経験した井上さんもそんな1人。
が…。
春の収入源コマツナは日当たり不足。
大丈夫ですか?はい。
う〜ん…。
フフフ。
フフフ。
ピンチもゆる〜く切り抜ける井上さんのゆるふわ農業とは?猫。
東京の西部に広がる住宅街瑞穂町。
井上さんの一日が始まります。
住まいは江戸時代から続く古民家。
空家だったのを家賃5万円で借りられました。
(猫の鳴き声)この町で農家になってまもなく3年。
一番の稼ぎ時夏が近づいています。
畑は町内に3か所。
いずれも自宅から車で10分足らずです。
え〜!畑も資材も地元の方々のご好意で増やしてきました。
高齢で農業を離れる人が多く応援してくれます。
朝は苗の水やりから。
自慢の苗は20種類近く!種から大事に育てました。
今年作るのは初めてなんですけど結構うまかったんですよね。
井上さんは農薬や化学肥料を使いません。
出荷先はそうした野菜を求めるレストランや幼稚園の他スーパーなど8件。
う〜ん!畑にはどんな野菜が?…と思いきや。
5月なのに畑はさら地のまま。
日照りで苗が植えられません。
ピンチです。
お疲れさまです。
フフフ。
現れたのは…
(須崎)うん。
実はこの1か月近くスーパーに出荷できていません。
須崎さんは心配して畑を見に来てくれたのです。
そうなんですよ。
今の時期の主力商品コマツナは日当たり不足でヒョロ長。
これまたピンチです。
これも…はい。
ちょっと書かせてもらって。
うん。
はい。
うん。
(食べる音)うん。
(須崎)厳しいよね。
まぁとにかく応援してるよ。
よろしくお願いします。
はい。
じゃあ頑張って下さい。
はい。
ありがとうございます。
(車のドアが閉まる音)いや〜。
いやいや厳しい厳しい。
フフッ…。
(ため息)東京の農業は近くにお客が多いためメリットがいろいろ。
珍しい取れたて野菜が並ぶマルシェも農家が経営しています。
毎週たくさんのお客さんが農場にやって来ます。
そんな農業の可能性に引かれ一から農家を目指す20〜30代が増えています。
おはようございます。
(近藤)おはようございます。
この日井上さんが訪ねたのは頼れる先輩剛さん。
剛さんは10年前24歳でサラリーマンを辞めて農家になりました。
っていうところに…今日はネギの苗を買いに来ました。
確か10枚頼んだんですけど15とかでもいいですか。
(近藤)あいいよいいよ。
すいません。
剛さんのネギ作りの腕前はベテラン農家にも評判です。
そして今の時期剛さんのところも主力商品はこちら。
これコマツナです。
ちょっと大きくなっちゃって急いで取ってるんですけど。
今や農場には4人の従業員が働いています。
剛さんのコマツナやはり立派ですね。
これは地元のスーパーに主に出荷してます。
井上さんが農家になると決めたのは24歳の時です。
高校を卒業した頃は興味のある事をいろいろ試してから仕事を決めようと考えていました。
自動車整備やファミレスを経験。
次に入った農業の専門学校でこれだ!と定めました。
単純に楽しかったですね。
面白かった。
時間かけて作ったものが売り物になってそれを持って行ったら喜んで食べてくれて「おいしかったよ」って言ってくれて。
自分でも自分の作った野菜を食べて。
はい。
おいしいですよねやっぱりあの〜買ってくるより。
手前みそですけど。
(鳥の鳴き声)日曜日。
前の晩ようやく2時間ほど雨が降りました。
降りましたね。
(真理子)おはようございます〜。
お疲れさまです。
妻の真理子さんです。
(取材者)今日は?はい今日はお手伝いで。
大分降ってくれたみたいで。
ね。
よかった〜。
よかった。
フ〜ッ。
土が湿っているうちに2人がかりで一気に遅れを取り戻す作戦です。
真理子さんも地下足袋。
こっちの方がなんかプロっぽいかなと思って。
はい。
(取材者)祐さんが買ってくれた?はい。
祐さんが。
まぁ「手伝って」っていう意味だと思いますけど。
はい。
あれ結構すぐやんじゃったんですね。
ちょっと下の土出すともう乾いてるんで。
う〜ん残念。
雨は期待ほどではなかったようです。
水やりをしてでも植える事にします。
という訳であと手動でよろしく。
はい。
頑張ります。
(鳴き声)2人は農業の専門学校で出会いました。
卒業後井上さんはこの土地の農家に弟子入りします。
独立を決めた時真理子さんと結婚。
3年になります。
あしたの朝は須崎さんのスーパーにコマツナを出荷します。
すごい立派でびっくりしました。
大っきいね。
ね大っきい。
大きかった。
もっとちょっと小さいのを想像していた。
でしょうね〜。
これ日陰の。
日陰っていうか日の当たりが弱いやつ…。
そうそうそう。
日の当たりの弱いやつ。
はいよ!はいどうも。
今日はコマツナで夕ごはん。
真理子さんは保育園の栄養士をしています。
井上さんを支えるため就職の道を選びました。
さあ今年のコマツナのお味は?頂きま〜す。
(真理子)頂きま〜す。
うん。
うんうん。
うん。
(真理子)おいしいね。
うんうん。
農家として見通しが立たないうちに結婚した2人。
先行きに不安はなかったんでしょうか。
別れない条件が「農業辞めないでね」っていうのだったんでまぁいいかなっていう。
フフッ。
(真理子)半分冗談みたいなもんですけど。
まぁ要するに途中で投げ出さないでねっていう感じですかね。
やるからにはまぁしっかりねやってもらえたら。
…そういうふうに言ったんですけど。
まだそん時は畑も借りれるかどうか。
てか「お前農業できんの?」みたいなまだ段階だったので。
ハハハハハ。
ね。
そうだね〜。
井上さんの収入は季節で大きく変わります。
野菜の純益は月平均7万円。
その他農協の仕事と国が若手農家に支給する給付金があります。
給付には厳しい審査があり5年の期限つき。
1週間スケジュールは…農業の研究会や消防団など畑以外の活動がたくさん。
そんな仲間が支えになります。
翌朝7時須崎さんのスーパーにやって来ました。
井上さんの売り場は地場野菜のコーナー。
一から始めた農家を応援する目的のこの売り場。
並べる品や値段売り方まで全て農家の自由。
お客さんの反応がじかに分かる勝負の場所です。
ライバルを確認。
さあいくらで勝負しますか?ライバルとの差額は10円だけ。
結構強気。
ちょっと高かったかな。
うん…。
下げますか!付け直した値段は?130円。
これでどうだ!調理のコツを真理子さんに聞いてポップも作りました。
はい。
完了です!その時背後に思わぬ強敵が!月曜特価市コマツナ94円!お〜お〜お〜!お〜!安いですね。
そうですね…。
並べさせてもらいました。
須崎さん登場。
あっきのうもちゃんと食べて確認済みで持ってきました。
フフフ…。
はい了解です。
井上さんのコマツナの売り新鮮で柔らかい葉先をアピールします。
これだけでも全然違ってくるはずなんで。
はい。
ハハハ…。
はい。
(館内放送)「94円均一セール…」。
午前10時さあ開店です。
井上さんのコマツナ強力ライバルに果たして立ち向かえるのか。
あ〜!やはり94円出足から好調。
開店10分。
初めて井上さんのコマツナが手に取られた!お買い上げありがとうございます!おっと!94円に気が付いたか!井上さんのコマツナ勝利。
こちらの女性は?会計直前にお買い上げ!真理子さんのポップと値下げ判断がはまりました!翌朝。
勝負の結果は!そうなんですよね〜。
残念。
完売の道のりはかなり遠かった…。
はい。
まぁそうですね…23袋出して12勝11敗。
まぁでも…
(風の音)実はこの日台風が近づいていました。
5月としては最大規模の大型台風という触れ込みです。
なんか持ち上げられちゃうみたいなんで強い風だと…。
いつも閉めきるだけではい飛ばないようにだけして…。
仲間の農家からも台風対策の相談が次々と入ります。
まぁ…まぁでも…はい。
はい。
(雨音)夜台風は温帯低気圧に変わり関東を通過。
恵みの雨は降り続けました。
(雨音)
(取材者)おはようございま〜す。
おはようございま〜す。
(取材者)降りましたね。
(取材者)ね〜。
よかったね〜。
植え付けを待ちわびていた苗。
出番です。
(取材者)おおっ!畑は黒々。
土の香りがしています。
ヘヘヘ…。
ばっちり湿ってますね。
ばっちり湿ってます。
はい。
お弁当です。
フフッ。
ヨッコイショ!うお〜!頂きま〜す。
真理子さんお手製の味は?コマツナチャーハン?うまいですよ。
ジャコと五穀が入っててゴマ入ってておしょうゆで味付けしてあって。
はいうまいですよ。
農業始める時に多分この先結婚はしないんだろうなと思ってました。
フッフ…。
「いやいやいやいやいや。
これから金も無くなるのに無いですよ〜」とか言って。
はい。
言ってたぐらいで。
「いや〜お前はラッキーだわ〜」って。
「いい嫁さん見つけたわ〜」ってよく言われますね〜。
まぁでも夫婦っていうのは結構でかい大きいと思いますね。
やっぱ1人でもんもんとしてるよりしゃべれる相手がいた方が。
うちの奥さんとも最近たまに話すんですけどやっぱまぁ2人でできたら面白いですよね。
「あれ植えよう。
これ植えよう」と。
はい。
5月も下旬。
コマツナの次を担うジャガイモが収穫できる大きさにようやく育ちました。
初出荷は20キロ。
レストランからの注文です。
新ジャガなんでまだ皮がしっかりしてないんで。
でもその分皮ごと食べれるんで。
はい。
こっちが大でこっちが小の方。
あ〜いいじゃないですか!これぐらいがいいですか?OKっすOKっす。
いやなんかもう人柄?人柄がやっぱり一番ですね。
なんか1人で頑張って作ってるし。
なんかあの感じがなんかいいじゃないですか。
おはようございま〜す。
・あっ!井上さんだ!井上で〜す。
あど〜も。
人柄が出ててとてもあのなんていうのいい人なお味がします。
ウフフ。
うれしいですね。
うれしいですね。
ヘヘヘ。
(場内アナウンス)「37番高田千明さん」。
2015/08/17(月) 19:35〜20:00
NHKEテレ1大阪
人生デザイン U−29「東京・野菜農家」[字]
東京・瑞穂町で3年前に新規就農した井上祐輔さん(29)。古民家で妻と田舎暮らしを楽しんでいる。5月、日照り続きで出荷できる野菜がない…このピンチどう切り抜ける?
詳細情報
番組内容
東京・瑞穂町で農業を営む井上祐輔さん(29)が主人公。3年前に新規就農。古民家で妻と田舎暮らしを楽しんでいる。だが生計を立てるには綿密な栽培計画や販売先の確保が必要。仕事は天候に大きく左右される。思うようにならないことも多いが妻や仲間に支えられ、農家としてやっていく自信もついてきた。日照り続きの5月。雨待ちで苗が植えられず、畑はまっさら。このままでは収入が得られない。このピンチをどう切り抜ける?
出演者
【語り】松坂桃李
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
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