(テーマ音楽)岩手県山田町で薬局を営む…震災後医師の処方箋のない人たちに薬を提供しました。
あの日佐藤さんは仕事中に大きな揺れを感じました。
建物に被害はありませんでしたが停電してしまいます。
情報を得ようと携帯電話のテレビをつけると三陸沿岸に大津波警報が出ていました。
山田町の中心部は津波で壊滅的な被害を受けました。
病院や薬局の多くが被災しその機能を失います。
町内の薬局10か所のうち8か所が営業できなくなりました。
翌朝高台にあって津波の被害を受けなかった佐藤さんの薬局には薬を求める患者が押し寄せました。
しかし大きな問題がありました。
薬を渡すには医師の処方箋が必要なのです。
掛かりつけの医院も被害を受け医師の診察を受けられないため処方箋がない人がほとんどでした。
薬剤師としてルールを破っていいものか悩みましたがこのままでは患者の命に関わると薬を出す事を決意します。
佐藤さんは患者一人一人の症状の聞き取りを行います。
ある高齢の女性に動脈硬化の薬を出した時のメモです。
動脈硬化の薬は間違った種類を服用すると血圧が上がり心臓に負担がかかってしまいます。
何種類も患者に見せて特徴などを聞き取りどの薬か突き止めていきました。
薬局に支援の医師が来るまで7日間。
およそ300人の患者に佐藤さんは薬を出し続けました。
国は医師の診察を受けられない場合処方箋がなくても薬を提供できると震災翌日に判断を示していましたが佐藤さんは後になって知りました。
患者の命を守る事を優先したあの時の判断は間違いではなかったと振り返っています。
2015/08/18(火) 10:50〜10:55
NHK総合1・神戸
あの日 わたしは〜証言記録 東日本大震災〜「岩手県山田町 佐藤寿子さん」[字]
東日本大震災に遭遇した人々の証言。岩手県山田町は津波で多くの病院が被災した。薬剤師の佐藤寿子さんは被害を免れた薬局で、処方箋のない患者にも薬を出す決断をした。
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番組内容
東日本大震災に遭遇した人々の証言。岩手県山田町は津波で多くの病院が被災した。薬剤師の佐藤寿子さんは被害を免れた薬局で、処方箋のない患者にも薬を出す決断をした。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
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