サラメシ 2015.08.18


(一同)おいや〜!こんにちは中井貴一です。
皆さん今年は海行きましたか?私はハワイまで行ったんですがなんと20年ぶりという台風に遭遇。
おかげで海には入れませんでした!さて海で遊ぶ人がいれば働く人もいる。
今日は湘南で見つけたこんなサラメシから。
見て下さいこれ。
昼からロコモコ。
おっしゃれ〜!さすが湘南。
このランチの主はこちら。
ハワイから来日して18年の日系アメリカ人です。
自宅から6km離れた会社まで自転車通勤が日課なんだとか。
…ってあの〜通勤にしては随分と開放的っちゅうかね。
いつもこんなスタイルなんですか?トレイシーさん。
おはようございます。
おはようございます。
聞けば勤務先には服装の決まりは一切なし。
だからほらはだしに短パンなんて方も。
何だかおおらかな雰囲気ですよね。
ただし採用にはちょっと変わった条件が。
分かります?これ。
ずらりと並んだサーフボード。
これ全部従業員の私物。
何でもサーフィンやボディーボードなどマリンスポーツが趣味の人じゃないと働く事ができないんだとか。
こちらの会社があるのは辻堂海岸から歩いて3分の距離。
従業員がサーファーだらけの訳。
それは会社のお仕事と関係がありました。
その仕事とは…中でも波の高さや海上の風など海に特化した予報をインターネットで配信。
マリンスポーツを楽しむ方や漁業関係者などが利用しているそうです。
トレイシーさんはこの会社の研究開発システム部の部長さん。
えっ?短パンだけど部長さん。
短パンだけど…まあいいや。
何だかよく分からない文字が並んでますね。
こちらはトレイシーさんが京都大学と共同開発した気象解析システム。
波や風など海洋情報に特化しより細かい地点まで予測できるんだそうです。
トレイシーさんの主な仕事はこの解析システムの精度を更に上げる事。
それにはある事が欠かせないんだとか。
世間が深〜い眠りについた午前2時半。
早番と呼ばれる仕事を託された従業員が出社してきます。
おはようございます。
よろしくお願いします。
この日の早番担当は入社14年目の…出社するとすぐ会社から車で15分の由比ヶ浜海岸へ。
でも海岸はまだ真っ暗。
ここで何するんでしょう?あら?大木さん何か悩み事?聞きますよ私でよければ。
…ではなく実はこれ波の高さが予想どおりかどうかチェックしているんです。
つまり予報の精度を高めるためデータ収集をしてるって訳。
回るのは湘南のサーフポイント全12か所。
更に明るくなったらもう一つ大事な仕事が。
おはようございます。
茅ヶ崎パークです。
だいぶ波がまとまりがなく面もざわついてる状況です。
波のサイズは…。
あの〜独り言じゃないですよ。
これは波の実況中継。
波の形や崩れ方などサーファー向けの情報を事細かに添えて配信しているんです。
ああこれ確かにねサーファーじゃないと務まらないわ。
従業員持ち回りで2時間ごとに行っている波のチェック。
365日欠かさず積み重ねたデータは貴重な材料。
その精度の高さから今ではサーフィンの世界大会でもこの会社の予報を使っているそうです。
おや?何だかいい匂いがしてきましたよ。
はい肉詰めです。
わ〜おいしそうな弁当。
こちらの会社フレックスタイム制なのでランチタイムも自由。
おなかと相談してそれぞれのタイミングで食べるんだそうです。
会議室で少し遅めのランチを食べていたのはこの日早番担当だった大木さん。
熱い!この日は近所のカレー屋さんのワンコインランチをテークアウト。
ふだんはお店で食べる事が多いそうですがこの日は注文していたDVDが届いたのでどうしても見たかったんだとか。
これ日本各地のサーフィン映像を集めたDVDだそうです。
波をおかずにランチ。
いいですね。
でもね仕事でもさんざん波見てたのにもっと波見たいんだ。
さてトレイシー部長ようやく昼休み。
同僚を誘って向かったのはこちら。
キッチン付きの休憩室。
あああっさっきのロコモコ自分で作ったんですか?入社してしばらくは近くのスーパーでお弁当を買っていましたが種類が少なくてだんだん食傷気味に。
ならば作ってしまおうと10年以上自炊を続けているそうです。
時間が限られているのでとにかく簡単にがルール。
ほらパックのごはんをレンジでチン。
ハンバーグはつなぎを使わず牛ひき肉100%のアメリカ流。
うん?でもちょっと待って。
これ2人分?多すぎません?でも多めに作っても大丈夫。
一声かければランチがまだだった人たちがおこぼれにあずかろうと集まってくるんですって。
香りがすごい。
いいじゃない?あら社長さんまで。
調理開始から20分。
インスタントのグレービーソースにカット野菜を添え4人分のロコモコが完成。
へえ〜短い時間でも工夫次第でこんなすてきなランチ作れちゃうんですもんね。
材料費は1人およそ300円。
もちろんシェアした全員から徴収。
頂きます。
(一同)頂きます。
あっすごいおいしそう。
時間かかったね。
おいしい!おいしいおいしい。
いや〜何とも羨ましいランチタイムです。
ところが皆さんコンビニランチで済ませてしまう日もあるんだとか。
どんな日かって?はいこんな日。
もうこの格好を見ればお分かりですよね。
小川さん一緒に行く?行っちゃいますか。
この日はお昼どきに干潮が重なりサーフィンには絶好の波。
サーフィン好きが集まる会社だからいい波の日はランチを手早く済ませ仲間たちと海へ。
それにしてもわざわざ昼休みの時間までとはねえ。
ゆっくりランチを食べて過ごすか海で遊ぶか。
その日の波次第。
こんな昼休みの過ごし方いいな。
ちなみにトレイシーさんこの日は出勤前もサーフィンしてきたそうです。
うん?って事はですよ仕事の合間にサーフィンというよりサーフィンの合間に仕事?トレイシー部長!誰にでも昼は来る。
弁当箱の中の小さなドラマを探して西へ東へ。
いい雲だね。
フォトグラファーの阿部了さん。
今回は諏訪湖のほとり長野県岡谷市へ。
明治からの伝統を受け継ぐとある工場を訪ねます。
お邪魔します。
宮坂です。
宮坂さんは家業を継いだ2代目社長。
実はこちら生糸を作る製糸工場なんです。
岡谷は日本の近代化を支えた絹糸の町の一つ。
この町で唯一今も糸作りを続けているのがこちらの工場。
繊維メーカーから織物作家までさまざまなニーズに応えるため昔ながらの手作業も行っています。
生糸を作るのは40代から85歳のベテランまで11人の女性たち。
今回は製糸工場で働く皆さんのお弁当をのぞき見です。
材料となるのは国産の繭。
同じように見えますが蚕の種類によって出来る繭が違うので用途に応じて使い分けているそうです。
この繭から作る絹糸は品のよい艶が出るので高級呉服用として喜ばれるんだとか。
こちらは2匹入った大きめの繭が多い品種。
糸に節が出来やすく独特な風合いが生まれるといいます。
ここで作られる生糸は着物だけではなくネクタイやストールなど素材にこだわったさまざまな製品に生かされています。
そんな糸作りは繭を80度のお湯につけ表面をほぐすところから始まります。
繭の表面をなでると糸が塊で浮き上がってくる。
これを引いていくと繭がほどけていくんです。
繭から出た糸を何十本か束ね機械でより合わせる事で決まった太さにしていきます。
繭が減ったらすかさず新たな繭から糸を継ぎ足す。
繭には粘着成分が含まれるので糸を近づけるだけで絡みついていくんだそうです。
糸を継ぎ足すその技もう一度じっくり拝見しましょう。
御年85の小口さんは14歳から生糸作りに携わってきた大ベテラン。
スムーズに糸を継ぎ足しながら常に同じ太さを保ちます。
まさに経験と勘が物を言う世界。
指から紡ぎ出されてきたマニュアルに残せない伝統。
出来上がった糸は機械にかけて巻きをそろえれば完成。
いい艶です。
手仕事が生み出す見事な生糸。
太さに程よいむらがありふんわりとして染めもしやすい。
日本の技ここにあり。
さあお待ちかねお弁当の時間です。
(ノック)開けます!女性たちはいつも全員そろってこちらの休憩室で。
85歳のベテラン小口さんの弁当は手作りのおにぎりとおかずのセットが定番。
ニラとコーンのかき揚げは得意料理なんだとか。
なんとお裾分けは蚕のサナギのつくだ煮!糸を取り終わって残ったサナギは昔から食材として重宝されてきました。
ネギとショウガを利かせてつくだ煮に。
じゃ頂きます。
あっ…あっ結構…。
出ましたよ。
蜂の子のつくだ煮!自宅の裏山で捕った蜂の子を家で煮て常備菜にしているのは小林さん。
お邪魔します。
複雑な顔してたけど元気が出た?阿部さん!次は男性陣の部屋へ。
社長と専務は打ち合わせ室でお昼。
専務橋さんの弁当は高校生サイズ。
イカリングは地元の保存食塩漬けのイカを揚げたもの。
そしてこちらは桑の葉の天ぷら。
今一番いい時期ですね。
社長の愛妻弁当には好きなおかずがたっぷり。
春に工場が引っ越し家から遠くなった事で弁当持参の日々が始まったんだとか。
離れた場所でもなじみの味。
妻の心遣いが何よりのごちそう。
たくさん食べてたくさん笑えば午後の力が湧いてくる。
今日出会ったのはこんなお弁当たち。
機械ではなく人にしかできない仕事がありました。
あの人も昼を食べた。
男は44年と数か月変わる事なく駅から続くこの道を歩いた。
テレビアニメの録音スタジオ。
週に1度なじみのあの声が響いていた。
声優永井一郎。
「サザエさん」の波平役と聞いてその声を知らぬ者はいないだろう。
収録が終わると必ず立ち寄ったのが「サザエさん」の放送開始当初から営まれるスタジオ内の食堂。
3時間役を演じたあとはほっとした表情でカウンターに腰掛けた。
気心の知れた店主に合図でオーダーするのはそうめん。
兵庫県産の手延べそうめんをさっと湯がく。
渇いた喉が求めたのだろうか。
カウンター越しに聞こえる音に耳を澄ませた。
更に彼が楽しみにしていたのは日替わりの小鉢。
薄味の卵焼きにナスのみそ炒め。
家庭的な味付けがお気に入りだったという。
これが永井一郎が愛した昼ごはん。
実はこのメニュー30年ほど前から持病で食事制限のあった彼のために作ったもの。
夏も冬も変わらず。
それは週に1度の定番だった。
そして彼の定番がもう一つ。
「波平はサラリーマンだから」。
たとえ画面に映らなくてもそこには役作りに徹するプロの姿があった。
44年間彼の声は私たちの茶の間に届いた。
それが日曜日の当たり前だった。
これが声優永井一郎が愛した昼ごはん。
ごちそうさまでした。
今日もお相手は中井貴一でした。
2015/08/18(火) 12:20〜12:44
NHK総合1・神戸
サラメシ[字][再]

神奈川県藤沢で海洋気象の予報情報を提供する会社の、波をみつめるランチ。伝統の手紡ぎを今に伝える長野県の製糸工場の女性たちの弁当。声優・永井一郎さんが愛したランチ

詳細情報
番組内容
▽神奈川県藤沢市にある海洋気象を専門に予報情報を提供している会社。働くスタッフは全員がサーフィン経験者なんだとか。深夜から湘南の海で波を観察し予報に生かしているという波をみつめる人々のランチタイムをのぞき見。 ▽伝統の手作業を今に伝える長野県の製糸工場では高齢の女性たちが現役で活躍中。みなさんのほのぼの弁当。 ▽声優・永井一郎さんが愛したランチ。
出演者
【語り】中井貴一

ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
バラエティ – 料理バラエティ
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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