セックスレス、夫のATM化…結婚10周年は夫婦の危機?
■祈祷(きとう)、写真撮影…非日常の特別な思い出を
一組の男女として夫婦が再出発するべき節目であるという10周年。結婚式をしていないカップルにとっては挙式をするチャンスでもある。
帝国ホテル大阪(大阪市北区)では6人(12万6千円)からの少人数の披露宴メニューがあり、入籍からの年数にかかわらず利用できる。披露宴を行った人限定の「インペリアルクラブ グレース」に入会すれば、以後毎年、記念日にレストランや宿泊の優待を受けることも可能だ。
ただ、10年目の夫婦は予算もシビア。フリーのウエディングプランナー、加藤理絵さん(35)は5~10万円程度の予算で記念日を演出するための相談を聞くことが多いという。「2人で食事に行くだけでは日常と変わらない。特別な思い出にするためにはプラスアルファが必要です」と加藤さん。食事の前に神社で祈祷してもらう、ウエディング衣装を着て写真を撮るなど、非日常を組み込むことを提案している。
10周年を過ぎてしまったとしても、子供が巣立つ前に行動を起こすことがポイントだ。棚橋さんは「夫婦がすれ違ったまま子供が手を離れてしまうと、妻の孤独とダメージが大きく、心を病むことも少なくない」と指摘する。記念日をきっかけに、月に1回は子供抜きで2人で食事に行く、子供がいない場合は一緒に共通の目標となるようなビジネスを始めるなど、夫婦の間で新たなルールを決めたり、一緒に熱くなれる何かを探したりすることも勧めている。