セックスレス、夫のATM化…結婚10周年は夫婦の危機?

■“スイートテン”は宝石業界の陰謀ではなかった!?

 厚生労働省の人口動態調査によると、平成25年の離婚数は23万1383件。ピークだった14年の28万9836件に比べると減少している。このうち5年未満の離婚が34・2%を占めているが、この割合は徐々に減少。代わりにじわじわと増えているのが、10~25年の割合だ。

 「『スイートテン・ダイヤモンド』が生まれたのもこうした実態と無関係ではないと思います」と棚橋さんは指摘する。

 「スイートテン・ダイヤモンド」は、デビアス社が1980年代後半から提唱。結婚10年目のアニバーサリーに夫から妻へ、ダイヤモンドジュエリーを贈る習慣を広めようとした。その後、宝石会社「ナガホリ」(東京都台東区)が平成18年に商標権を取得し、ダイヤモンド10石を使用したアクセサリーを製造・販売している。

 最近の人気商品はイニシャルを模したシリーズ(5万4000~7万5600円)や、ハローキティとのコラボモデル(8万6400~15万1200円)。ナガホリの担当者は「ダイヤモンドは数億年前に形成されて何よりも固く、きらめきは失われない。感謝の気持ちを交換する意義深いセレモニーになります」。けんかをしても、頑張って贈ってくれたことを思い出して優しくなれるなど、気持ちの支えになるという。

 高価なアクセサリーは妻を「女性としてみている」とのメッセージにもなる。棚橋さんは「子供ができたらセックスもなくなり、子供に笑顔を向けても妻には笑顔を見せない夫もいる。妻も夫のことをATMのように扱ったりする。本当は、妻は夫に女性として認めてほしいのです」と強調する。

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