「きょうの健康」です。
今週は「肝臓病」をテーマに佐賀県の神埼市からお伝えしています。
収録会場ではご覧のように出前検査が行われているんです。
江口さん出前での検査珍しいですよね?はい。
実は佐賀県は肝がん死亡率全国ワースト1位なんです。
汚名返上のためにさまざまな所に出向いてこうやって肝炎ウイルス検査をやっているんですよ。
それでは始まりま〜す。
「きょうの健康」です。
今週は佐賀県の神埼市から公開収録スペシャルをお送りしています。
テーマはこちらです。
2日目はですねご覧下さい。
「がんを防ぐ!肝臓病の最新治療」です。
ゲストご紹介致します。
佐賀県佐賀市ご出身のはなわさんでいらっしゃいます。
よろしくお願い致します。
地元佐賀で肝臓病の啓発活動をしていらっしゃいます。
よろしくお願い致します。
そしてですね佐賀大学医学部肝疾患医療支援学教授の江口有一郎さんです。
よろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
(拍手)早速ですが江口さんからはなわさんにご質問があるんですね?はい。
肝臓は沈黙の臓器っていうふうにいうんですけどもこの言葉は聞いた事ありますか?何かそうなんですよそれもだからこの活動をさせてもらって知ったんですけどね。
全く反応がほかの臓器よりも鈍いという。
まさにそのとおりなんですけれどもなぜ沈黙の臓器というかというと肝臓はダメージを受けたり損傷を起こす肝炎になったりとかそういう事があっても少々の事では痛む事がないんですね。
痛みがないって事ですか?肝臓が痛いっていう事普通ありませんので。
要するに自覚症状がないっていう事が大きな問題です。
そこで前回もお伝えした血液検査を受ける事で自分の肝臓の状態を知って病気の早期発見早期治療に結び付ける事が大切なんです。
肝臓病は大きく2つに分けられます。
一つが…もう一つが…それでは今日は治療という事で伺うんですけど早速どんな治療なのか教えて頂けますか?アルコール性肝障害の場合からいきたいと思いますがこれはお酒が原因ですので飲酒を控えるという事が大事ですね。
原因となるものを減らすという事が最も大事です。
それから非アルコール性脂肪肝。
それから非アルコール性脂肪肝炎の事を英語でNASH。
頭文字を取ってNASHといっておりますがこれは肥満で起こってくる事が多いです。
体重が増え過ぎるとか甘いもの食べ過ぎるとか。
ですからまずは体重を落とす肥満があれば減量するという事が大事なんですが更にそれでもよくならないという場合にはやはり治療を行う。
お薬を用いて肝臓の働きを少し助けてあげるような治療を行っていきます。
治療を行う事でやっぱり肝臓の働きは徐々に…肝臓というのは非常に早い段階であれば不死身の臓器でどんどんどんどん再生する力を持っているのも肝臓の独特な力ですから。
不死身の臓器?はい。
いたんでしまうまでは回復する力を持ってますので肝臓を休めてもらってそれからだんだん肝臓を回復させていくという事が大切ですね。
ダメージを受ける前に早め早めにという。
早め早めにやっていくという事が大事になってきます。
それではウイルス性肝炎の場合にはどんな治療をするかからお願いできますか?はいウイルス性肝炎の場合特にB型肝炎C型肝炎の事について今日はお話ししますが体の中にあるウイルスを排除する治療これはやはりお薬を使った治療が中心となってきますがお薬を使って体の中にいるウイルスを鎮静化する抑え込んだり体の中から排除する。
ウイルスを体の中からやっつける治療が必要となってきます。
そういう事をやればどんどんどんどん肝臓の状態が戻ってくるという事なんですがなかなか今まで肝炎の治療というと副作用が大変だったり非常に長く治療の期間がかかったりそういう事で治療を思いとどまるという方も少なくはなかったんですね。
確かにそのイメージインターフェロンは大変だみたいな。
ただ最近ウイルスの肝炎の治療は劇的によくなってきてまして副作用も大きく減ってます。
それから治療成績も非常によくて大体のみ薬だけの治療が今始まっているんですね。
のみ薬だけで?はい。
今までインターフェロンという注射の治療がメインだったんですがそれを受けられない方非常に多かったんですけども最近では2つののみ薬を3か月とか6か月とかのめば大体9割ぐらいの確率でウイルスをやっつけてしまうようなところまで大きく治療が進歩してきてるんですよ。
一日に何回ものまなきゃいけないんですか?一日2回とか1回とかそれぐらいですね。
1〜2回でいいという事になりますから。
それだけでウイルスを体から消してしまうというところまで大きく特に今新しいお薬がどんどんできてきていますので今こそ治療はやっぱりいい時代になったと思いますね。
ウイルス性肝炎の治療には治療費の負担を軽減する助成制度があります。
制度を利用する事で月に1万円または2万円で治療を受ける事ができます。
本当に知るだけではなくて必ず治療をするという事が大切だと分かったんですがなかなか肝臓の治療といってもちょっとなかなか難しい分かりにくいですよね。
どうしていいか分からないという事があるんですが。
ですから佐賀の場合は検査とかどこで受ければいいかとか分からない事だらけだと思いますので検査とか治療をサポートする頼もしい存在がいるんです。
看護師さんの胸元に注目!そこには…肝ちゃん?実はこのバッジをつけているのは肝炎コーディネーターという肝臓病のスペシャリスト。
専門的な知識を持ち啓発活動を行ったり患者の治療を支える存在です。
佐賀大学肝疾患センターの行う養成講座を受講し試験に合格する事で県から認定を受ける事ができます。
現在佐賀県では看護師や保健師などを中心におよそ550人が肝炎コーディネーターとして活動しています。
市の健康増進課で働く…3年前肝炎コーディネーターの資格を取りました。
この研修を機会にしっかり勉強しようと思って頑張って受けてみました。
神埼市の健康課題の肝臓病。
肝炎コーディネーターの資格を生かして日々地域の課題の解決に取り組んでいます。
この日古賀さんが向かったのは地域の公民館。
老人クラブの集まりに出向き肝臓病に関する情報を分かりやすく伝えます。
肝臓っていうのはですね大体痛みとかいった症状がほとんど出ません。
かなり悪くなるまで。
なので病院の先生にも…参加者の個別の相談にも親身になって答えます。
肝炎とかに関する病態にでもそうですし新しい治療法に関してもそうですし治療とか検査に関する助成制度もそうなんですが紙で書かれててもやっぱり見ないとか分からないとかとおっしゃられる方もいらっしゃるので…直接会ってお話をする機会というのをいっぱい作っていく事で頑張っていけたらな今後もなんて思ったりもしてます。
いや〜すばらしいですね肝炎コーディネーターさん。
心強いですねこういう方がいらっしゃると。
いいですね相談できるし。
肝炎コーディネーターというのは役割が大きく2つあります。
一つは肝臓病の検査ですね。
どうやって受ければいいか分からないとかこういう検査がどういうものを意味するか分からないですよね。
そういう検査や治療の正確な情報を届ける役割ですね。
先ほどのVTRにありましたように古賀さんのように保健師の方がこういう役割を積極的に担っておられます。
もう一つは医師と患者さんの橋渡しという事です。
患者さんというのはお医者さんになかなか話せないので忙しく皆さん診療されてますからいろんな事聞きたいんだけれどもなかなか聞けないっていう事がありますよね。
そういうところも医師が手が届かないようなところも親身になって相談に乗ってくれますので患者さん自身が自分が何をすればいいかっていう事何が一番大事かっていう事を自信を持って行う事ができますからそういう理解を助けるというのが大事な働きという事になります。
身近にもしこういう方がいたらどうですか?やっぱいいですね。
なかなか病気の事って言える人少ないじゃないですか。
すごい助かると思います。
いろんな事どんな事でも相談に乗ってもらえますので。
でもどうなんでしょう私たちの友人とか知人が肝臓病になりました。
その場合私たち自身ができる事というと何かあるんでしょうかしら?それとても大事でありましてアルコール性肝障害とかNASHとかっていうのはいわゆる生活習慣で起こってくる病気ですからそういう生活習慣の改善食事ですとか運動なんかのサポート声かけなんか非常に大事ですしウイルス性肝炎の場合はウイルスというのは感染する病気ですからどうしても理解が不十分ですと家族としてのおつきあいというか距離感が非常に難しい差別偏見につながる事がありますからしっかり理解して頂いて接するという事がとても大事ですね。
例えば生活に関しては正しい感染経路どうやったら病気がうつるのかという事を理解する事が大切です。
例えばカミソリの共有ですとかピアスの穴開け器の共有とか注射器の共有というのはなかなか日常生活ではないと思いますが血液と血液が混ざり合うようなものに関しては少し要注意という事になりますしB型肝炎の場合は体液で感染する事もあるという事ですからまだ免疫が十分できていないお子さんなんかは少し用心なさった方がいいかと思いますがまずはこうやってしっかり理解していく事がとても大事です。
とにかくやはりそうやってご家族とか友人が治療を支えてそしてウイルスの肝炎を持っているような方肝臓病の方いらっしゃったら背中を押してとにかく治療の方に気持ちを自信を持っていくように支えてあげるというのがご家族としてはとても大事だと思いますね。
佐賀県では7月から肝炎マッピングという新しい取り組みが始まりました。
パソコンやスマホで専用のサイトにアクセス。
地図上で肝炎ウイルスの検査や治療を受けられる施設を簡単に調べる事ができます。
今後は佐賀だけでなく全国的な取り組みになる事を目指しています。
いいですね。
すごい最先端ですね。
こういうツールでどこで検査を受けれるもしくは肝炎コーディネーターがどこにいる。
いろんな事をリアルタイムに分かってすぐ行動に移して頂くという事がとても大事になってくるかなと思うんですね。
さあ今日は治療という事でお話をしてまいりましたが実ははなわさんには今日のまとめを歌にして歌って頂けますか?分かりました。
皆さん拍手をどうぞ。
(拍手)ありがとうございます。
(手拍子)どうもありがとう!
(拍手)行かんばい神埼!ありがとうございました。
2015/08/18(火) 20:30〜20:45
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 あなたの肝臓を守れ!佐賀県公開収録SP「肝臓病の最新治療」[解][字]
肝臓がんの原因の8割を占めるウイルス性肝炎では、治療効果が高くて副作用が少ないのみ薬だけの治療が次々に登場している。佐賀県の肝炎コーディネーターなどもご紹介。
詳細情報
番組内容
肝臓病を治療せずに放置すると肝臓がんになることがある。アルコールや肥満が原因のアルコール性肝障害や非アルコール性脂肪肝、NASHの場合は、生活習慣を改善することが必要だ。そして、肝臓がんの原因の8割を占めるウイルス性肝炎では、治療効果が高くて副作用が少ないのみ薬だけの治療が次々に登場している。治療をサポートしている佐賀県の「肝炎コーディネーター」の取り組みとともにお伝えする。
出演者
【ゲスト】はなわ,【講師】佐賀大学医学部教授…江口有一郎,【キャスター】桜井洋子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:3987(0x0F93)